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「インスタグラマーになりませんか?」子どもを狙うスカウト詐欺の恐怖

悪用される「憧れの存在」

テレビタレントよりYouTuberやインスタグラマーに興味関心を持ち、憧れる子どもは少なくない。筆者の子どもが通う小学校でも、小学6年生のうち複数名が「YouTuberになりたい」と回答していたほどだ。女子高生、女子大生になると対象がインスタグラマーに変わるが、子どもにとってインフルエンサーが憧れる対象となっているのは同じだ。

またCA Young Labの「2017年国内YouTuber市場規模調査」によると、YouTube広告収入、タイアップ広告収入、およびイベント・グッズ収入の年間総額を推計した市場規模は、219億円で前年比約2.2倍に成長している。

YouTuber、インスタグラマーは、最早子どもが憧れるだけでなく、ビジネスにもつながる存在となっている。ところが、その憧れやお金になりそうなイメージを悪用した詐欺事件が起きていることをご存知だろうか。YouTuber、インスタグラマーという存在を巡る詐欺の実態についてご紹介したい。

 

インフルエンサーに憧れる子どもたち

小学生に話を聞くと、YouTuberの人気ぶりを強く感じる。それぞれで好きなYouTuberがおり、職業としてなりたい子は少なくない。「ゲームをして人気者になれてお金持ちになるんだから、最高だよね」と言っていた小学生男児がいたが、小学生にとってはそのような認識のようだ。

幼児・小学生の保護者を対象とした大谷大学教育学部の「幼児教育・小学校教育に関する保護者の意識調査」(2019年3月)によると、子どもが将来就きたいと思っている職業は、子ども全体で「YouTuber」(8.2%)が2位にランクイン。また、小学4〜6年生の男の子では「YouTuber」は20.9%で1位だった。

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YouTuberに憧れるのは小学生ばかりではない。マイナビ学生の窓口の記事<YouTuberに憧れている大学生は22.4%「好きなことをしてお金を稼ぎたい」>(2018年3月)でも、大学生の22.4%が「YouTuberに憧れたことがある」と回答。憧れた理由に、「好きなことをして楽しそうにお金を稼いでいる」ことを挙げている学生が多かった。

高校生や大学生の間では、インスタグラマーへの憧れも強いようだ。女子大生数名に話を聞いたところ、それぞれで好きなインスタグラマーがおり、ファッションやメイクを真似したり、参考にしているそうだ。「背が低いので身長が同じくらいの子のファッションとか、同じ奥二重の子のメイク方法が参考になる」。観賞用に本田翼さんなどの芸能人もフォローするが、参考にするのは一般人のインスタグラマーだという。

共通するのは、いつも見るネット上の著名人であり、生き方や生活などに憧れている点だろう。人気があり、好きなことをしてお金を稼いでいるように見える点も憧れにつながっているようだ。

著名YouTuberを騙る詐欺が多発

子どもたちが好むインフルエンサーだが、冒頭でも述べたように、その憧れや名声を利用した様々な詐欺事件が起きている。

2017年頃には、ヒカルさんやラファエルさんなどの著名YouTuberになりすまし、Twitterで「『プレイステーション4』RTした人全員にプレゼントします!応募方法はこのツイートをリツイートのみ!」などとツイートする詐欺行為が多発した。スマホアプリへの登録を促すツイートをしていたため、アフィリエイト目的ではないかとも言われていた。

海外でも2016年頃より、著名YouTuberになりすましてYouTube上で友だちとなり、「特別プレゼントに当選」などのメッセージを送りつけ、不正なURLでフィッシング詐欺を働いたり、アフィリエイト収入を得る詐欺が複数起きている。著名YouTuberを騙りプロフィール写真を使うだけで、信用して騙されてしまうユーザーは少なくないのだ。