同僚トラウトの「史上最高額契約」は大谷翔平にも影響を及ぼすか

大型契約はチームの方針変更の兆し
長谷川 滋利 プロフィール

200億円以上を納税するトラウト

そんなエンゼルスの未来の中心にいるトラウト選手ですが、前述のインタビューの際に「数字にはあんまり興味がないんだよね」と言っていたのが印象的でした。自分の成績より、チームが勝てればいい。そういう献身的な部分も魅力です。

 

ですから、480億円をもらうといっても、本人はどうでもいいとは思っていないでしょうが、あんまりピンと来てないでしょうね。基本的にエージェント任せでしょう。

メジャーの選手の多くは契約については意外と大雑把だったりします。エージェントが「3年契約で3ミリオン(300万ドル)を提示しているよ」「わかった。サインするよ」みたいな感じで、本人は最終的な書類にざっと目を通して最後に一筆、サインする。そんな感じです。

その後もお金のことはエージェントが提携している税理士に任せたり、そのエージェントが処理したりします。

ちなみに、アメリカの累進課税制度は現在、最高税率が37%です。これはフェデラルタックス(Federal Tax)、つまり国税ですね。それにエンゼルスの本拠地であるカルフォルニア州のステイトタックス(state tax/州税)が加わります。確かカルフォルニア州の高額納税者は13%ほど取られるはずです。

つまり4億3000万ドルのうち、約半分を税金として納めないといけない。

新人王と2度のMVPに輝くトラウト。バット1本で億万長者にのし上がった

余談ですが、やはりカルフォルニア州やニューヨーク州などの大都市圏のステイトタックスは高いですね。逆にマリナーズの本拠地シアトルのあるワシントン州はゼロだったりします。

日米両方でサラリーをもらっていた僕の感覚では、日本で1億円もらうよりも、アメリカでのほうが若干、残るかなという感じです。

大谷選手も今季、約10万ドルアップの年俸65万ドル(約7000万円)でサインしましたが、メジャーでは3シーズン目を終えて年俸調停の資格を得るまでは大幅なアップは基本的にはありません。つまり2020年オフの契約でどこまで上がるか。彼の契約は6年ですが、それが切れるときに、どんな新契約を結ぶか。トラウト選手の契約と照らし合わせながらシーズンを観るのもメジャーの楽しみ方のひとつです。