虚無動画で子供がバカになる?

子供がYouTubeを見すぎて怖い――少し前にそんなブログのエントリが話題になった。

http://nejiko.hatenadiary.com/entry/2018/01/24/164227

幼児がYouTubeで「虚無動画」を見るのがストレスです、という趣旨だ。ここで言う虚無動画というのは、自動車が延々クラッシュするとか、アルファベットが踏切を流れていくとかいう、ストーリーのない、単純な繰り返し動画のことを指している。
現代の親の多くが直面している問題だが、動画自体の質が低くてストレスだという他にも、ここには以下のような不安があると思う。

・不適切な動画を見てしまうのではという不安
・自己管理ができない子供になってしまうのではないかという不安

ぼくも同じようにこの問題に直面した。
0~4歳くらいの幼児期に限って言えば、ウチではタブレットや動画をハードごと封印し、さらにテレビを見るにしてもルールを決めた。
とは言え、2歳や3歳の幼児に理屈が通じるわけがないので一計を案じた。

ある日、いつも見ているテレビのリモコンの電池を抜いて、電源が入らないようにしておき、「てれびつかないな」と、リモコンと格闘している子供にこう言った。
「あ! そういえば……今日からそのテレビは仕組みがかわったらしいぞ。ほら、ここ。このブタの貯金箱にコインを入れるとテレビがつくようになったらしい」
(すかさずリモコンに電池を入れつつ、実際にコインを入れてスイッチオン)

「ほら、ついただろ!? というわけで今日からコインがないとこのテレビが見られない。OK? ちなみに1コインで1時間な」

2、3歳くらいだと、このくらいヘボい演技でも信じる(嘘だとわかっているのかも知れないが、とにかくルールがあるということは理解する)。

子供も演技だとわかっているのかもしれない。でも「ルールがある」と分からせるだけで全く違った Photo by iStock

幼児は数字や時間などといった見えない抽象的なことがわからない。だからとにかく「見える化」したほうが理解しやすい。数を提示したいのならモノをその数用意するべきだし、時計を使いたいなら砂時計を使うべきだ。このときは100円ショップで買ったポケット付きカレンダーに、金色のコインを31個セットしておいた。

「いっぱい見たいなら全部つかってもいいけど、使うと明日見られなくなるぞ。じゃあ今日はどうする?」

と聞くと、うちの子供はしばし考えて、言った。

きょうはがまんして、あしたみる

すげえ……ぼくより自制心がある。

しかし誰もがぼくのようにこんな面倒な小芝居を打てるわけではない、このようなまどろっこしいマネをせず、容赦なくWi-Fiを遮断するというのもひとつの手である。
しかし……そうするとスマホが使えないわけで、スマホ子育てのラクチンさを覚えた親としてもつらい。どうしたらいいのか!?

百歩譲って不適切コンテンツはYouTube本社の検閲力を信じるとして、フィルタをすりぬけてくる虚無動画は本当に子供の発育に影響を及ぼしたりしないのだろうか?

ここはひとつ、子供たち自身に聞いてみるのはどうだろう? というわけでうちの子供(当時6歳)に聞いてみた。

6歳児が語るYouTubeの面白さ

――YouTubeがいま問題になってます。なにが問題になっているかっていうと、いろいろあって。小さい子が虚無動画っていう単純な動画をずっと見ちゃうとか、子供が見ちゃいけないものとかがあったり……。

うん。

――子供のときそういうの見てたの、おぼえてますか。

おぼえてない!

いきなり終わってしまった……。