10連休に読み解く 「メガバンク株」は手放すべきか、まだ買いか?

いま銀行株に異変が起きている

メガバンク株に異変

機関投資家がメガバンク株を保有する理由の一つに、高ベータであること、すなわち、市場平均よりも動きが激しいことがある。

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例えば、03年、りそなホールディングスに公的資金が注入された頃のメガバンク株のベータは1.6と、TOPIXが1%動くときに、1.6%動くという傾向にあった(図表1)。これは他の大型株に比べてもかなり高かった。

機関投資家は、株式市場が上昇する局面で、市場平均に負けてはいけない。このため、市場が急騰した時についていけなくなるという"持たざるリスク“を意識して購入するのがメガバンク株だった。

 

ところが、近時メガバンクのベータは急降下、過去最低レベルの0.9と、市場並みの「1」を下回っている。逆に、過去比較的ベータが低かった製薬会社や一部のネット系企業などのベータが上昇している(図表2)。

背景には、最近の邦銀は、景気拡大で貸出が増加しても、利鞘の低下で増益に結び付いていないことや、低金利で運用益が上がりにくくなっていること、モバイル決済会社などの参入で競争が厳しくなっていることなどがある。

さらに足元では、みずほFG(8411)のシステム償却による巨額損失の発表や、人員や店舗スリム化の動き、三菱UFJ FG(8306)の子会社システム開発中止の報道など、既存の組織やシステムの見直しが必要になっていることも影響していると思われる。これらにより、2020年3月期の利益は、一過性の損益を除けば、前期比微減益か、せいぜい横ばい程度が市場のコンセンサスとなっている。