相続税の税務調査で必ずつかれる「名義預金」に要注意!対策はある?

税務調査はある日突然やってくる
岡野 雄志 プロフィール

突然の連絡に驚いたAさん。相続税に強い税理士事務所であるという情報を頼りに、当所へ税務調査の立会いを依頼されました。

調査における税理士の立会いは任意ですが、立会うことで納税者の心理的負担や事務負担が軽減できるというメリットがあります。Aさんのご依頼を受け、当日立会うこととなりました。

 

相続人も知らない「名義預金」の存在

相続税の税務調査の指摘事項は、被相続人名義の預金口座の漏れ、家族名義預金口座の漏れ、生前の預金引き出し、生前贈与等、預金に関係するものがほとんどです。税務署は職権上、相続発生後に預金口座の流れを追跡することが可能なのです。使途不明の預金引き出しなど少しでも不自然な点が見受けられれば、徹底的に洗い出されることとなります。

Aさんの場合も、被相続人であるお父様名義の銀行口座の取引履歴をくまなく精査されました。そしてその履歴内に、調査官から不審の目を向けられた箇所があったのです。

〔photo〕iStock

お父様が亡くなる4年前、お父様名義のある定期預金が解約されていました。そして同日、お母様が自分名義の定期預金を開設し、1000万円というまとまった額をそこに入金していたのです。お母様は働いていない専業主婦だったため、このような大金を一度に得るのは不自然です。調査を進めた結果、その1000万円という預金は、前述の解約されたお父様の定期預金から出金された分だと認定されました。

このように、被相続人の預貯金が贈与の手続きを経ずに他の家族の名義になっている場合、この預貯金は「名義預金」と呼ばれます。口座の名義は他の家族ですが、実態としては被相続人が貯金したものです。ですので、名義によらず被相続人の財産=相続財産とみなされ、この分にも相続税が課されます

この預金の存在に大いに驚いたAさん。実はこの預金、調査で指摘されて初めて存在を知った、把握していないものだったのです。

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