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プロの投資家、いまあえて「人口減少の町」で古民家を買ったワケ

少子高齢化や人口減少はこわくない

良い予感

人口減少が著しく、将来的に存続できなくなるおそれのある自治体は「消滅可能性都市」と呼ばれています。富山県東部、新潟県との県境にある朝日町(あさひまち)は日本全国にある消滅可能性都市のうちの1つで、人口のおよそ半数を65歳以上が占めています。

先ごろ、私はそんな“過疎の町”で古民家を買いました。

きっかけは、朝日町の坂東秀昭さんという建築家の方から届いたフェイスブックメッセージでした。面識はありませんでしたが、彼が生まれ育った朝日町を盛り上げるために地元の古民家の改装などに取り組んでいることを知り、「ぜひ朝日町に来てください」という誘いをいただいて足を運んでみたのです。そして朝日町で坂東さんに会って話すうちに、私はなんとなく「ここなんじゃないかな」と感じ始めました

 

というのも、私には、「日本を地域から元気にしていきたい」という思いがあります。運用する投資信託「ひふみ」は、日本全国から投資家の方のお金を集めて地方の企業にたくさん投資していますから、これも地方創生に一役買っているとはいえるでしょう。しかし本業の資産運用だけでなく、具体的にどこかの場所にコミットして自分自身が汗をかくことも必要ではないかと感じ、個人の社会貢献活動として地域おこしに携われる場所をずっと探していたのです。社会貢献活動というと「リタイアしてからやるもの」と考える人が少なくありませんが、私は現役のうちから少しずつ社会貢献活動のウエイトを引き上げていくべきだと思っています。

候補地はほかにもたくさんありましたが、たまたま坂東さんに声をかけてもらい、私自身が富山県出身で縁があること、坂東さんという情熱と実行力のある方がパートナーになって地元でコミットしてくれることが背中を押してくれました。そしていよいよ朝日町でプロジェクトが始まるとなると、坂東さんに協力しようと地元の有力な人たちが集まり、人が人をつないでいくような動きが起き始めたのです。このように不思議な縁がどんどんつながっていくプロジェクトというのは、良い予感をもたせてくれます。