突然襲ってくる便意! 潰瘍性大腸炎はどんな病気? がん化する?

コントロールできれば人生楽しめます
からだとこころ編集部 プロフィール

1ヵ月以上も続く症状は受診のサイン

潰瘍性大腸炎の症状は、下痢・腹痛・血便が代表的な症状で、長く続いたり、繰り返したりします。いわゆる"お腹を壊す"といった感染性の炎症は、数日で治まるのが普通です。もし、1ヵ月以上も下痢・腹痛・血便が続くようなら、それは要注意です。早めに医療機関で相談するようにしましょう。

症状は、症状が激しい〈活動期〉と、ゆるやかな〈寛解期〉をくり返すので、いちど症状が軽くなったからといって、病気自体が治っているとは限らないことに注意が必要です。

再燃を繰り返したり、炎症が長期化すると、腸の組織の生まれ変わりのサイクルがうまくいかなくなって、炎症による傷が治りにくくなります。がまんせずに、早めの治療をはじめることが大切です。

検査は、問診の他に「便の培養検査」「血液検査」「内視鏡検査」がメインです。

【写真】内視鏡検査は欠かせない
  炎症の状態を診るために、内視鏡検査は欠かせない photo by gettyimages

排便回数や血便の頻度などから重症度が分類されています。

診断のポイントは、

  • 下痢のくり返しや粘血便があるか(また、あったか)
  • 内視鏡や組織検査で粘膜に炎症性の病変が確認されるか
  • 細菌性や薬剤性などの要因がないか

という3点になります(厚生労働省の研究班による診断基準)。

「おとなしく寝かせる」「寝たら起こさない」治療

一般的には、症状が激しい活動期にはゆるやかな寛解に導く〈寛解導入療法〉を行い、寛解期にはその状態を維持する〈寛解維持療法〉を行います。

治療は、基本薬である5-アミノサリチル酸(5-ASA)製剤を中心に進めていきます。重症の場合や基本薬だけで寛解しにくい場合に、ステロイド薬、免疫調整薬、生物学的製剤などの他の薬剤、血球成分除去療法や手術などの他の治療法の併用を検討します。

【図(グラフ)寛解期の状態を維持
  重症度に合わせて、治療薬、治療法を検討し、寛解期の状態を維持するようにする

手術が適用されるような重症例はさほど多くありません。患者のうち7割の人は軽症で、基本薬だけで寛解を維持できます。また、軽症とはいえない場合でも、近年、薬物療法が大きく進歩しており、ほとんどは通院でコントロールできます。

いずれにしても、この病気の治療で最も大切なのは、寛解期を維持するようコントロールすることです。病気が、暴れていたらおとなしくさせ、おとなしく寝てしまったら起こさないようにするのです。

なお、クローン病では、症状の程度に加えて、小腸や肛門にまで広がる合併症の有無も重要になってきます。潰瘍性大腸炎より炎症の度合いが強い場合も多くあるので、炎症をより速やかに抑え、合併症があればそれに対する治療を並行して行う必要があります。