「バブル」は続くよどこまでも…もう誰も金利を上げることができない

景気のためには逆効果だが

FRBは金利引き上げをやめた

米国トランプ大統領の才能は高く評価するが、日本の安倍首相同様、政治・外交手腕は抜群であっても、経済制裁策に関しては「素人」の域を出ない。

別に、複雑な数式を振りまわしたり、難しい理屈をこねくり回す必要は無いが、「景気」という言葉が示すように、一国の経済は国民の「気持ち」に左右されることをきちんと理解していない。

だから、3月20日に米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締め路線の修正を行う事態に陥った。

これは、FRBの引き締め気味の政策に対してトランプ大統領が株価下落を懸念し、「インフレでもないのに、追加利上げなど常軌を逸している」などと、FRBを繰り返し批判してきた成果とも言える。

 

日本では昨年12月25日の「クリスマス暴落(急落)」と呼ばれる下落が起こったときにはちょっとした騒ぎになったが、その後、四半期以上が経った今も株価は比較的安定している。

前記事例にぴったりな「幽霊の正体見たり枯れ尾花」という言葉が示すように、びくびくしているとドアの閉まる音にもびっくりして飛び上がることがある。

リーマン・ショックが大恐慌にならなかった理由

たしかに「リーマン・ショック」は間違い無く、1929年のNY株式暴落に端を発する世界大恐慌と同規模かそれ以上の衝撃であった。

リーマン・ショックの時、大恐慌当時のように失業者が路頭にあふれなかったのは、当時の先進国政府が、例えば米国では個人所得税の最高税率が4%程度(念のため桁の間違いでは無い)と極めて小さな政府であったのに対し、現在の先進国の政府は当時よりも肥大化し、失業手当など社会福祉政策が充実していたおかげである。

さらに、ほとんど無尽蔵とも思える資金注入を強行し、基本的に銀行(金融機関)をつぶさなかったこともよかった。

意外に知られていないが、大恐慌の時、米国では「自己責任」をとらせて多くの金融機関を倒産させている。

それに対して「リーマン・ショック」の時に倒産させた大手金融機関はリーマン・ブラザーズだけと言ってよい。それでもあれほど激震が走ったのだから、(大手の)金融機関を倒産させてはいけないのは明らかだ。