横綱・白鵬がモンゴル国籍から日本への帰化を申請していたことが報じられました。相撲協会に残り、親方になるには日本国籍を有さなければならないのがルール。しかし、白鵬関の父親はレスリングのメダリストでもあるモンゴルの英雄で、白鵬本人も日本で横綱になったモンゴルの英雄です。日本でいえばイチローがメジャーに残るためにアメリカに帰化するような話だといえるのではないでしょうか。

内閣府の調査によると、毎年1000人あまりが帰化しており、逆に日本国籍を離脱する人も平成30年には962人を数えました。モデルでラジオパーソナリティのMIOさんは、日本人の父と台湾人の母のもとに生まれ、5歳から日本で暮らしています。台湾国籍での日本暮らしを当初選択し、2008年に日本に帰化することを決意しました。MIOさん自身が語る「帰化」とはどういうことなのでしょうか。

海外でわかる日本の素晴らしさ

私は子どもを出産するまでは、海外旅行に行った時はなるべく現地の人たちと同じ水準の生活をするようにしていました。

インドでは一泊数百円の極汚ドミトリーに宿泊、国内の移動列車は3等列車で現地の人たちと砂風にさらされながら揉みくちゃ、中国はじめアジア各国、アメリカ、ヨーロッパも基本はバックパックで過ごし、豪華な海外旅行とは程遠いものでした。家族や友人からは、お金を払ってわざわざ大変な思いをする事に驚かれましたが、そのおかげで日本では一生味わうことのない感情を知り、本当に様々な経験をする事ができました。

海外旅行から日本に帰って来ていつもまず思うのは、なんて清潔で安全で民度の高い国なのだろう!ということです。

空気や普通の健康に常日頃から感謝することは少ないと思いますが、生まれた時から日本人であるという事に感謝をすることも滅多にないでしょう。

日頃日本で生活していると、良いところよりも物価や税金の高さ、ちょっと他人行儀な東京の冷たさなどに目が行きがちです。しかし、あるのが当たり前だと思っているものが無い国で過ごすと、いかに日本人であることが恵まれているのかを実感します。

東京の街並み Photo by iStock

日本人の父と台湾人の母

私は日本人と台湾人の母のもと、1982年に台湾の台北で生まれました。母方の両親の希望もあり、一旦台湾の国籍を持つことになりました。成人するまでにどちらの国が良いか本人が決めるだろうと両親は思ったそうで、国籍は台湾のままでとりあえず日本には定住することになりました。5歳から日本で生活をし、日本の教育を受け日本の文化で育ち、母国語も日本語の方がスムーズになっていく中で、日常生活を送るにあたり特段の不便もないため、そのまま成人まで過ごしていました。

日本に暮らす外国人は、「外国人登録証明証」という免許証のようなカードを常時携帯します。免許証を持たない学生にとっては、公的な身分証明証があり結構便利だな、程度に思っていました。実は成人するまでは、両親が3年に一度、定住の更新と海外旅行の際のビザ取得をしてくれていたため、不便さに私が気づかなかっただけだったのですが……。