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# インパクト投資 # 個人投資家 # ソーシャルレンディング

フィンテック・ブーム後の世界の融資ベンチャーのトレンドは?

米国市場vs.中国市場vs.詐欺業者

フィンテックは「破壊者」か?

近年、「フィンテック」という言葉が世界中を席巻しました。

2010年代に入り、最初は米国や英国で新しい金融サービスをベンチャー企業が提供する流れが一気に加速しました。特に融資と決済の分野で、これまでになかったサービスが急激な広がりをみせ、その勢いがあまりにすごかったため、2014~15年くらいには日本でも「フィンテックが既存の金融の破壊者になる」といったフレーズが各種メディアを賑わせるようになりました。

その一方で、読者の中で実際にフィンテックに関わったり触れたりしている人はどれだけいるでしょうか。

フィンテック企業に勤務していたり、そうした企業が提供するサービスを利用するなど、この分野に興味のある方以外、2016年以降にフィンテック・サービスがどのようになってきているのか、業界の動向にはあまり詳しくないのではないでしょうか。

そこで本稿では、フィンテックの中でも融資に関わるサービスについて、2016年からこれまでのトレンドを紹介していきます。

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2016年に米国で激震が走る

米国の融資ベンチャー・サービスの盛り上がりは、「P2Pレンディング」という貸し手と借り手をインターネット上でマッチングするサービスを運営する、米国最大手の事業者Lending Clubが、2015年後半にニューヨーク証券取引所に上場するというイベントで最高潮に達します。

 

Lending Clubの時価総額は、上場直後に一時1兆円に迫る勢いでした。

しかし、2016年はそのLending Clubを筆頭として、P2Pレンディングの大手事業者を中心に業界に激震が走ります。Lending Clubの時価総額がピーク時の5分の1程度の2000億円にまで低下してしまうなどのきな臭さはあったのですが、ある日、同社のCEO、CFOが重大なコンプライアンス問題によって解任されてしまったのです。

その後、ビッグ5といわれた米国のP2Pレンディングの最大手5社のうち実に4社がなんらかのコンプライアンス問題を抱え、2016年は米国のP2Pレンディング業界にとって暗黒の1年間となってしまいました。