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元横綱・貴乃花、7月の参院選出馬説が「急速に再浮上」した理由

このまま寄り切られるのか…

昨年10月に突如、相撲協会を退職して以来、政治家への転身がしきりとささやかれてきた大相撲元横綱で貴乃花部屋の元親方、花田光司氏。その去就が注目されているが……。

「いよいよ決めたようだ」

さる永田町筋が、そう明かした。

「新天皇陛下の即位などの儀式が一段落した連休明けには、参院選出馬を発表するという話が聞こえてきている」

果たして、「平成の名横綱」はその土俵を国会に移すのだろうか――。

 

「まるで政治資金パーティー」

そもそも政界進出の噂が出たきっかけは、相撲界引退直後の10月4日、花田氏が議院会館を訪れ、自民党の馳浩元文科相と電撃会談したことだった。

馳議員は会談後、取材に押しかけた記者らに対し、「みなさんがこれだけ集まってコメント(を)求めるほど社会的影響力はあると思う。知名度もある」と花田氏について語ったが、この思わせぶりな発言が憶測を呼んだ。

また、馳議員が安倍晋三首相の出身派閥である細田派(清和政策研究会)に所属していることや、同派OBには花田氏の現役引退時、断髪式で大いちょうにハサミを入れた森喜朗元首相らがいることなどから、「肝いりの出馬要請では」と話が拡大したのだった。

実際、会談後には、馳議員の仲介で安倍首相や森元首相に面会したとの情報も流れた。

そして、2018年末。今度は、超党派のスポーツ議員連盟が同じく議員会館で開いたフォーラムに、花田氏が突然姿を現したのである。

飛び入り参加の形だったが、このフォーラムの座長は議連幹事長で自民党文教族の遠藤利明元五輪担当相であることから、「やはり自民党、しかも安倍首相らの後押しで出馬するのでは」との声が議員たちの間で上がった。

さらに年が明けて、2019年。2月初旬に、花田氏は名古屋駅近くのホテルで「貴乃花応援会」と題したパーティーを開催した。

「地元の後援者が発起人となって開かれたものだが、会費が1人2万円。まるで政治資金パーティーのよう。しかも、案内状に『相撲』という言葉はいっさい出てこないのだから、政治活動開始の準備と見るのが順当だ」

前出の永田町筋はそう分析している。

また同月末には、やはり遠藤元五輪担当相と東京都内の割烹料理店で会談。出馬への最終調整に入ったかに見えたが、出席した中には、日本柔道連盟会長の山下泰裕氏ら日本スポーツ界の大物もいたため、スポーツ関連の意見交換ではとの見方も出た。一方この会談に際し、花田氏の有力後援者で京都の龍神総宮社の祭主を務める辻本公俊氏は、こう語っていた。

「そりゃ、自民党は誘いよるやろ。親方は(相撲普及のための)NPO(非営利団体)を立ち上げるとか、自分がやりたいことが議員になってやれるかどうかを考えてると思う。そこに、議員の肩書がいるのかどうか。微妙なことやわなあ」

だが、3月初旬、花田氏は今夏の渡米予定を公表した。ニューヨーク大学が7月22日から27日までの予定で開く夏季特別研修に参加し、『稽古と心(スピリット)』の題目で特別講演なども行うというのだ。

今夏の参院選は、7月28日の改選議員任期満了を前に投開票が行われるため、選挙戦の佳境となる時期に花田氏は日本にいないことになる。

この瞬間、花田氏の参院選出馬は消えたかに見えた。しかし――。