2019.05.06
# 不動産

日本屈指のリゾート施設・シーガイアが「100億円改修」の凄い現場

宮崎で名産・宮崎牛を食べつくす
山下 知志 プロフィール

食べきれないほどの「肉の旅」が始まった

そうこうしているうちに夕食の時間である。向かったのは1階にある「Beef Atelier うしのみや」。本日のメインイベントである。

店に看板はない。大きな扉に小さく、牛をあしらった「宮」のロゴが嵌め込まれているだけだ。まさに隠れ家のようにひっそりと佇んでいる。

ここは1日6席限定の予約客のみが、午後6時の一斉スタートで宮崎牛を堪能できる牛肉割烹店である。予約客のみを相手にするので、店の看板は必要ないということなのだろう。プロデュースしたのは、放送作家・脚本家で料理にも広く精通し、肉をこよなく愛する小山薫堂氏だ。

 

午後6時前に店の前に行くと、スタッフが恭しく迎えてくれる。待合室に案内されると出されたのは、シェリーグラスに入った食前酒ならぬ店特製の青汁である。「これから出かける肉旅前の胃の準備運動です」と、シェフの川原祐一氏は言う。

ご笑顔も素敵な川原祐一シェフ   

奥のダイニングに通され、6席しかないカウンター席に座る。牛の顔に見立てたナプキンの鼻輪をはずすと箸置きになり、湿り箸と配慮も行き届く。

午後6時、肉旅の案内人、川原祐一シェフが「ヒレ、ロース、牛タン、三角バラ……」と、これから目の前の鉄板で調理する宮崎牛の部位の紹介が始まった。

3人分の食材

宮崎牛は、和牛のオリンピックと呼ばれる「全国和牛能力共進会」において、3大会連続で最高位の内閣総理大臣賞を受賞していて、日本一と称される。また、宮崎牛は県内で生産された黒毛和牛のうち4等級以上のものと定義されている。これはもう美味しくないわけがない。

実は、昼食にサンビーチ一ツ葉にある、カリフォルニアビーチスタイルをコンセプトにしたSNSでも人気のハンバーガーショップ「The BEACH BURGER HOUSE」で、海を眺めながらダイナミックな宮崎牛バーガー(1800円/シーガイアプレミアムメンバー会員限定メニュー)を食べていた。肉旅は1人あたり180gの量だから、その程度なら大丈夫だろうと思ったがちょっと甘かった。

目の前で川原シェフの調理が始まった。お品書きはないので、どんな肉旅になるのかまったくわからない。

お凌ぎにコンソメスープの肉茶漬け。美味い。牛八寸の一品目は、宮崎牛の肩の肉から取れる希少部位の「くりみ」を軽く炙ってユッケ風に。卵黄と薬味を加えて、畳鰯をバゲット代わりにいただく。

続く「うしのみや」サラダは、宮崎の新鮮な野菜が盛り付けられている。「寿司屋のガリのつもりでお楽しみください」と川原シェフ。ソースはオリーブオイル、デュカ、ウコン塩、シーザードレッシングの4種類。

牛八寸の二品目は宮崎牛の友三角の部位を使った肉じゃが。なめらかで上品なビシソワーズに肉とキャビアを合わせて、肉じゃが風にした。

とても肉じゃがに思えないほど贅沢

そして三品目は宮崎牛三角バラ肉のどんこ椎茸巻き。

ここから本格的な肉旅が始まる。一の肉は宮崎牛と牛タンの塩ハンバーガー。味付けは塩だけ。バンズはわずか10gのミニハンバーガーだ。二の肉は牛タンの串焼き。牛タンは内臓に分類されるので、たとえ宮崎牛の極上の牛タンであっても、宮崎牛という名称は使えないのだそうだ。ブランドを名乗れるのはあくまで枝肉なのだという。

三の肉は前半戦のメイン、宮崎牛ヒレ肉の鉄板焼き。すでに腹具合もだいぶ満たされてきていた。口直しに都城の水出し煎茶がワイングラスで出されて、ちょっとホッとする。宮崎は、静岡、鹿児島と並ぶお茶の産地でもある。

この後、四の肉に佐土原茄子の素揚げと宮崎牛ミスジのチンジャオロース。佐土原茄子は生で食べるとりんごのような味がする。椀物に出た宮崎牛すね肉のコンソメスープはシンプルな琥珀色。1日8時間、丁寧に煮てつくるだけあって実に深い味。こんな美味しいコンソメスープは初めてだ。

肉旅もそろそろ7合目とのことだが、腹具合は9合目、いやすでに頂上に近い。さらに、五の肉(宮崎牛ヒレ肉塩唐揚げ)、六の肉(牛頬肉の赤ワイン煮込み)、七の肉(宮崎牛ロースのミルフィーユ「レモンステーキ」)と極上の肉旅は続く。満腹に近いが、とろけるような一口サイズの宮崎牛が箸を休ませない。

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