地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。
"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。
この日、ハンガリー出身の核物理学者エドワード・テラー(Edward Teller、もとのハンガリー名ではテッレル・エデ Teller Ede、1908-2003)が、重水素を用いた熱核反応実験を世界で初めて成功させました。

エドワード・テラー photo by gettyimages
熱核反応は原子核融合とも呼ばれ、水素(H)、重水素(D)、三重水素(T)、ヘリウム(He)などの軽い数個の原子核がひとつに融合して、より重い別種の原子核になる現象です。
太陽などの恒星が明るく輝くのも、星の内部で起こっている核融合がエネルギー源になっています。発生するエネルギーが莫大で、核分裂反応と異なり放射性廃棄物が出ないことから、将来のエネルギー源としても期待されていますが、この日のテラーによる実験は水素爆弾の開発を目的としたものでした。