5月 5日 薬の日

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

611年のこの日、推古天皇が大和の兎田野(うだの)で、鹿茸(ろくじょう・鹿の若い角)と薬草を採取する薬狩りを行ったとされています。薬狩りは、この年以降、毎年の恒例行事となり、この日を「薬日(くすりび)」と呼ぶようになりました。

薬狩りと「薬日(くすりび)」にちなんで、全国医薬品小売商業組合会が1987年に、今日、5月5日を「薬の日」に制定しました。

かつて薬草とされていたものには、菖蒲や蓬(よもぎ)など、香りの強い植物が多く含まれていたそうです。こうした香りが強い薬草をお風呂にいれて入浴することが、いつしか疫病や邪気を払う、と信じられるようになり、ひいては「こどもの健やかな成長と丈夫な体をつくる」という願いが込められて、〈菖蒲湯〉などの風習として今日まで伝えられました。

ほかに、菖蒲と蓬を束ねたものや、沈香(じんこう)や丁子(ちょうじ)などの香りの強い植物を玉にして表面に菖蒲や蓬などを添え、5色の糸を長く垂らしたものを、軒先などに挿して飾ることで、厄除けや無病息災を祈願するところもあるようです。後者は、「薬玉(くすだま)」と言い、今では運動会やおめでたい式典でおなじみの、割れると飾りが出てくるものになりました。

今日は二十四節気でいう「立夏」でもあります。皆さんも、夏のはじまりに菖蒲湯など、いかがでしょうか?

【写真】ショウブ
  ショウブ(Acorus calamus)の花穂。紫の花をつける花菖蒲と混同されることが多いが、花菖蒲はアヤメ科の植物で、別種である photo by iStock

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