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あの著名人も語った…「大人の発達障害」で私たちが感じた生きづらさ

もしかしたらあなたも…

あの有名人も…

「小学校1年生のとき、朝礼の際にみんなで後ろを振り返って君が代を歌うのに、私だけ前を向いたまま歌っていました。それも、後ろを向くのが嫌だというわけではなく、単に前を向いていたかっただけなのです。

小学校3年生のときの担任の先生からは『あなたは私の教師生活30年の中で、一番手が掛かる子だわ』と言われたのを覚えています。しかし、私が子どもの頃はまだ発達障害という言葉がありませんでしたので、単に協調性がない子どもだと思われていたのです」

そう話すのは作家の市川拓司氏(56歳)。'02年に作家デビュー、翌'03年に発表した『いま、会いにゆきます』は映画化、テレビドラマ化され、140万部を超えるベストセラーになった。自身が発達障害であることを公表している。

 

社会で何十年も働いてきたいい大人なのに「ちょっとズレている」「子どもっぽい」と感じる人はいないだろうか。

もしかしたら、あなた自身がそう思われているかもしれない。単に性格や自分の欠点だと思っていた部分が、実は発達障害の可能性がある。精神科医の井貫正彦医師が解説する。

「発達障害とは、脳内の情報処理やコントロールに偏りが生じ、結果として日常生活に困難を来す障害です。

あることには非常に優れた能力を発揮するけれども、別のことは極端に苦手。得意と苦手の差は誰にでも一定程度あるものですが、発達障害の人はその差が明らかに大きい。そのため、日常生活に支障が出るのです。

一般的に発達障害には三つのものが含まれています。一つ目は『自閉スペクトラム症(ASD)』、二つ目が『注意欠如・多動症(ADHD)』、そして三つ目が、現在、医学的には『限局性学習症』と呼ばれる、いわゆる『学習障害(LD)』です。

これらはそれぞれ別のものですが、そのうちの二つ、中には三つを併せ持っているという人もいます」

ASDは好きなテーマのことを話すと止まらなくなる、言葉の比喩や裏の意味が理解できないなどの特徴がある。アスペルガー症候群もこれに含まれる。

ADHDは多動的、衝動的な発言や行動が多いとされ、忘れ物やケアレスミスが多いなどの症状が出やすい。LDは読み書きなど、学習面の一部に苦手を持つといった特徴がある。