「暗証番号」の最新事情、絶対にこれだけはやってはいけません!

いちばんNGは名前の語呂合わせ…
週刊現代 プロフィール

定期的に変える必要なし

「それは背番号がある野球だからできるんじゃないの?」という向きもあるだろうが、そんなことはない。愛するペットや、好きなドラマであっても工夫をすれば4ケタの数字は作れる。

それ以外にも、『2754(=船越)』や『0345(=美代子)』のように親友の名前を語呂合わせにするのもいいし、好きなアイドルの誕生日にするのでもいい。

「自分が何十年前に住んでいた実家の住所や地番、電話番号に関連させて暗証番号を作るのも良いと思います。そこまでさかのぼって個人情報を探るのは簡単ではありません」(前出の唐澤氏)

どうしても4ケタの数字が作れないとしても、他にも方法はある。

「絵や写真を用意するのも一つの方法です。例えば、暗証番号を『1525』にしたら、イチゴが2個並んだイラストを描いて、いつも持ち歩く。絵と数字をリンクさせて忘れないようにすることはできます」(前出の佐伯氏)

これならば、仮に財布を盗まれたとしても、暗証番号のヒントだとはすぐにわからないだろう。「9610」に設定して、画家クリムトのポストカードを持ち歩いている人もいる。

 

使い分けるために数字をいくつか用意できたとしても忘れてしまっては意味がない。なにかいい方法はあるのか。元銀行員で、情報セキュリティコンサルタントの萩原栄幸氏はこう解説する。

「この時代、ネットに繋いでおくと危険がたくさんあります。フィッシング詐欺やウイルスによって暗証番号が流出する被害だって十分ありうる。

内部犯罪を除けば、一番強力な対抗策は紙に書くこと。ノートに手書きでメモをしておいて、必要なときに取り出すのが安全です。

また、色々なサービスの中でも、ログインするためだけに使われる暗証番号で、漏洩しても大きな害がないものはあるはずです。そうした類(たぐ)いは全部同じでいい。

単純な数字にして、付箋で貼っておけばいいでしょう。ただ、お金に直結する暗証番号だけキチンと管理すればいいのです」

これを踏まえて本誌がオススメするのは、カードが何枚あろうと、暗証番号を3つだけ用意することだ。流出しても実害のない暗証番号を1つと、カード類やスマホの解除番号など絶対に漏れてはいけない暗証番号を2つの、合わせて3つだ。

推測されにくい番号を2つ用意しておくだけでも漏洩するリスクは大幅に減るし、3つ覚えるだけなら忘れることもない。

ATMで入力を間違えたとしても、残りのどれかは当たっているはずなので、焦る必要もない。

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また、多くの人が気にする「暗証番号の定期的な変更」は、しなくてもよい。これは、パスワードであっても同じだ。逆に、定期的に変えるほうが危険であると国が認めている。

頻繁に変更を求められると、結局は変更前と似た語句や数字を使ってしまい意味がないという理由から、'17年に総務省が運営する「国民のための情報セキュリティサイト」に「定期変更は不要」という文言が追加された。

そして、いざ安心で覚えやすい暗証番号を用意できたとしても、問題が一つ残っている。家族に教えるべきかどうかだ。

これは信頼関係や個人の考え方に依るところが大きい。だが、教えたくなくとも自分が亡くなったあとや認知症になったとき、残された家族に迷惑をかけたくはないはずだ。具体的な番号は伝えずとも、何らかの形で共有はしておきたい。