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「暗証番号」の最新事情、絶対にこれだけはやってはいけません!

いちばんNGは名前の語呂合わせ…

盗まれないように複雑なものにしたら覚えられないし、忘れないように簡単なものにしたらバレるかもしれない暗証番号。こんなジレンマを解決するために、役に立つ知識を身に付けておこう。

多すぎて覚えられない

「はち、ろく、きゅう、ご、……違うな。これはゆうちょ銀行だったか。さん、なな、いち、はち、……いや、こっちはスマホの解除番号だったか」

大野隆文さん(75歳・仮名)は、コンビニのATMの前で不測の事態に焦っていた。お金をおろそうと思ったのに、暗証番号がわからなくなったのだ。

「もの忘れ外来を受けたばかりだから、認知症の可能性は低い。暗証番号には細心の注意を払っていたはずなのに、どうしてこんなことに――」

そう思うのも無理はない。大野さんは、他人には絶対わからない、アトランダムに決めた4ケタの数字に設定していた。

しかし、良かれと思って実践していたことが裏目に出てしまう。キャッシュカード、クレジットカードなど10枚近くにすべて違う暗証番号を使っていたため、どれがどの番号かわからない。

大野さんは、覚えている番号を色々と試したが、どれも失敗。ついにはキャッシュカードにロックがかかってしまい、お金をおろせなくなってしまった。

暗証番号を忘れても、本人が通帳、本人確認書類(免許証やパスポートなど)、届出印、カードを持って窓口へ行けば、数日後には教えてもらえる。ただ、そんなことが繰り返されれば、銀行に認知機能を疑われ、口座そのものが凍結されてしまう。

昔と比べて、暗証番号を作らされる機会は多い。カード系はもちろん、ネットバンキングや携帯電話の契約時にも必要だ。とはいえ、ひとつひとつのサービスでまったく違う番号を使い分けていると、使う頻度の低いものから次々に忘れていく。

 

三菱UFJ銀行の広報部はこう注意を促す。

「不正防止の観点から、第三者から想定されやすいような暗証番号やパスワードは極力回避してください。また、ネットバンキングでは、定期的にパスワードの変更を行ってください、というアナウンスはしております」

そうは言うものの、この「第三者から想定されやすい」数字がたくさんあるから厄介だ。

ITジャーナリストの三上洋氏が解説する。

「自分はもちろん、妻や子どもの誕生日や電話番号の下4ケタ、車のナンバーとか、そういったものを使っては絶対にダメです。犯罪集団が他人のカードの暗証番号を割り出す際は、個人情報にまつわる4ケタの番号から試すものです」