被害者続出…あまりに巧妙「オレオレ詐欺」はここまで進化した

他人事だと油断してはいけない
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「全国銀行協会」を名乗り

その時期のニュースや流行などを取り入れるのも詐欺の常套手段。いまは、改元詐欺がもっとも危ない。ある日、「全国銀行協会」と記された封筒が届く。

同封された書類には「5月1日からの改元による銀行法改正に伴い、全金融機関のキャッシュカードが、不正操作防止機能がついたカードへ変更となりました」と書かれている。

 

「封筒には『キャッシュカード変更申請書』と書かれた書類が入っており、銀行名や口座番号、暗証番号などを記入する欄まである。いま使用しているキャッシュカードも同封して返送するように書いてある。

当たり前ですが、送ってしまったら、あっという間におカネを引き出されてしまう。一見すると、何てことはない手口なのですが、『元号が変わりますから』と言われると、高齢者の方は納得してしまう人が多いようです。

『詐欺といえば電話』という発想が強くなってしまい、郵便物に対する警戒心が相対的に低くなっていることも原因の一つかもしれません」(犯罪ジャーナリストの小川泰平氏)

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俳優の斎藤洋介氏は、昨年、息子を名乗る男から「未成年を妊娠させてしまった」という電話を受け、慰謝料名目で100万円を騙し取られてしまった。斎藤氏が語る。

「被害に遭った後、聞いたのですが、振り込め詐欺のような犯罪は欧米ではあまり起きないらしいのです。

というのも、欧米では家族や親族であっても、完全に信用するのではなく、疑う気持ちを持つ文化があり、『トラブルがあったと言っているが、単に自分からおカネを借りたいだけじゃないか』などと疑うため、未然に防げることが多いそうです。確かに僕自身も誰かを疑いながら暮らすというのは抵抗はあります。

しかし、知らない人間はもちろん、家族であっても簡単には信用しない。それぐらいの心構えでいたほうが、詐欺被害は防げるのではないかと思います」

犯罪集団に狙われたら最後、ほとんどの人がコロッとやられてしまう。今日もまた、一本の電話が高齢者宅に鳴り響く。

「週刊現代」2019年4月13日号より

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