「同時崩壊」もありえぬ事ではない韓国・北朝鮮の苦しい現状

外交挫折、経済下降に不気味な自由朝鮮
大原 浩 プロフィール

金正恩は亡命するか?

さて、米朝関係である。金正恩氏の方から一方的に交渉期限を年末ということで示唆してきたが、トランプ政権はこの意志を尊重するだろう。文大統領と違って、金正恩氏は話す価値がある相手だと思っているからだ。

しかし、トランプ氏との交渉が失敗すれば、金政権は維持できないだろう。自暴自棄でミサイルを発射する可能性さえある。

たぶん金正恩氏は、自分(と金一族)さえ助かれば、北朝鮮という国および国民のことなどどうでもよいはずだ。本音では、自分の安全と資産さえ保証されるのなら、今すぐにでもトランプ大統領にひざまずいて、それ以外のすべての条件を受け入れたいと思っているはずだ。しかし、金正恩氏の亡命を受け入れるメリットが米国に無い。

しかし、例え金正恩氏が米国の協力で亡命し保護されても、その後政権が崩壊すれば幹部たちはただでは済まない。これまで抑圧されてきた「怒れる国民」の手で処刑される可能性が高いのだ。

 

金政権の幹部たちも、

1. このまま金正恩氏についていく
2. 「金正恩・斬首作戦」、「クーデター」を実行する
3. 自分が先に亡命する

など、色々な考えを巡らせているはずだ。

トランプ大統領としては、朝鮮半島をアフガ二スタンのような泥沼状態にしたくないから、金正恩氏が「ビッグ・ディール」を受け入れて、北朝鮮が米国の忠犬になるのが一番望ましい。

だから、第2回米朝会談で昼食会の中止というちゃぶ台返しをしながらも、金正恩氏が「イエス、ウィ・キャン」という返事をするまで気長に待っているのだ。

ただ、オバマ政権の悪夢の8年間を含め、米国はこれまで北朝鮮に譲歩しすぎてきたとの共通認識を現政権は持っているから、「ビッグ・ディール」ができないのであれば「実力行使」の可能性はかなり高い。