# スタートアップ # M&A

「僕がDMMに会社を売ったワケ」インフラトップ大島CEOの勝算

グループインの影響とメリット
マネー現代編集部 プロフィール

「『どうしたいの?』というコミュニケーションが基本で、 『これをやって』と上から言われることはほぼありません。会社として何を目指しているのか、どうしたいのか、どういうサポートをしてほしいのか、いくら欲しいのか。そうしたコミュニケーションなので、『これくらい予算があればこれくらいのサービスが作れるのでやります』というように、僕たちは自分たちで予算を取ることができます。そこは一般的なやり方とは違うかもしれませんが、先進的ですね」

社長のモチベーションが下がってしまっては、業績も必ず下がる。数多くの買収をしてきたDMM.comは、このことを熟知しているのだろう。

今はDMM.comの子会社の社長ですが、以前とまったく同じ裁量権で仕事を進めることができています。これはグループインする前からわかっていたことです。そこも含めて、DMM.comに買収されるのが最良の選択だと判断しました」

 

今のところデメリットはゼロ

ではDMM.comへグループインしてみて、実際のところどうなのだろうか。資金調達がしやすいこと、社会的信用が上がったこと、40事業を手掛けるDMM.comのノウハウが手に入ったことで、「今のところデメリットはまったく感じていない」という大島さん。具体的には以下のメリットを実感している。

・新しい店舗をどんどん増やしていける
・新規サービスの申し込み率アップ
・スタッフの親からも好印象
・失敗の確率が減り、確度の高い施策が打てる
・さらに強いプロダクトへ磨き込みができる

資金調達がしやすくなれば、確かに事業にポジティブな影響が出そうだ。

「僕たちは、店舗を増やしていくことで業績が拡大できるビジネスモデルです。一つの拠点を出すのに、敷金、礼金、内装費などを含めると4千万から5千万円かかる。拡大するたびに固定費も増えていく。少ない投資で大きな取り引きができるわけではないから、レバレッジが効きません。ベンチャーキャピタルからすれば、投資しづらいモデルなわけです。でも今は、資金調達のしづらさは関係なしに、新しい店舗をどんどん増やしていけます」

さらに、DMM.comのサポートがあることで給与の原資も確保できる。そのため、スタッフの努力や成果に原資の心配なく報いることができる。

社会的信用が上がったことによるメリットも大きい。銀行などからの資金調達の話が多数舞い込むようになったことは前述のとおり。その他にも、嬉しい効果があった。

「グループインしてから、サービスの正式名称を『DMM WEBCAMP』に変えました。DMMブランドを冠したおかげで、その後の新規申し込み率は150%も増えて、グループインの恩恵をしっかり受けている実感があります」

予算が増え実施施策の可能性が広がったり、新規申し込み率が大幅にアップしたりと、目に見えてポジティブな影響が大きかったからだろう、スタッフにも徐々にグループインに対する理解が深まっている。

「最初はやはり、みんな驚いて戸惑っていましたね。ただ、グループインから約5か月経って、ポジティブな影響が目に見えて大きいことを実感すると、やはりみんなの肯定感も強くなっていると感じます」

そのためか、グループインしたことで辞めた人は一人もいない。

「あと、『親に話したらすごく喜んでくれた』という話をいろんなスタッフから聞きました。僕らのような小さなベンチャー企業が大きな資本に入ったことで、親御さんからすれば安心につながったのでしょう。想定外でしたが、これもグループインの恩恵の一つではあります」

関連記事

編集部からのお知らせ!

おすすめの記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/