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「僕がDMMに会社を売ったワケ」インフラトップ大島CEOの勝算

グループインの影響とメリット
マネー現代編集部 プロフィール

DMM.comを選んだ3つの理由

ところで、大手企業から引き合いがたくさんあった中で、なぜDMM.comを選んだのだろう。その理由は、大きく分けて3つあるという。

・圧倒的な資金力
・圧倒的な意思決定スピード
・圧倒的な裁量権

一つずつ見ていこう。まずは、圧倒的な資金力について。

DMM.comは、現在40ほど事業を展開しているが、もともとはアダルトコンテンツがメイン事業だった。このアダルト市場が、マーケットの影響をとにかく受けづらい。しかも、上場企業もなかなか参入できない領域である。そのため、現在も同社が圧倒的なシェアを誇り、キャッシュでの資金調達力が極めて強い。

「彼らのキャッシュフローは、株価の影響をまったく受けません。目下10年、20年は、間違いなくその状態を維持できることがわかっています。グループインすれば、僕らも資金調達がしやすいと考えました

ちなみに、DMM.comにアダルトのイメージが付いて回ることは、怖くなかったのだろうか。

「最初は少し不安もありました。ただ、グループインしてみるとすごくギャップがあったというのが正直な感想です。実際には、取引先や銀行からの信頼が一気に上がって、お金を借りませんかという提案がすごく来るようになったからです。

DMM.comから投資を受けるベンチャー企業も増えていますし、同社と一緒に仕事をするベンチャーキャピタルもどんどん増えている。しかも、WEBCAMPのメイン顧客である今の20代は、CMの印象が強いようで、そもそもアダルトのイメージを持っていない人が多いんです。風向きはかなり変わってきているなと感じます」

 

2つ目は、圧倒的な意思決定スピードについて。

DMM.comは、合同会社である。合同会社は、「出資者=会社の経営者」であるのが特徴だが、ここに秘密がある。一般的な上場企業だと株主が大勢いて、そこで大きな承認を取り、取締役会で決定する一連の流れがある。大きな意思決定だと、半年ほどかかることもザラだ。

一方で、DMM.comのステークホルダーは、会長の亀山敬司氏ただ一人だけ。大きな意思決定であっても、一日で決まることは珍しくないという。

「今回の買収の話は、担当者にお会いしたのが8月21日でした。そこから話を詰めて、契約を締結して、プレスリリースが発表されるまで、ちょうど3か月でした。このスピード感は、ベンチャー企業にとって本当にありがたいし、他社では絶対に無理。DMM.comだから実現できました」

3つ目は、圧倒的な裁量権について。

大手グループの傘下に入ったと聞けば、一般的には親会社から子会社へ目標数値が降りてくるイメージがあるのではないだろうか。親会社のために子会社があるといった感覚で、少しネガティブな印象を受ける。

実際にそうした会社も多いと思うが、インフラトップでは様子が違う。現在同社には、フルコミットでDMM.comの社員3、4名ほどが常駐しているが、あくまで大島さんをサポートしたり、プロジェクトの調整をしてくれる立ち位置だという。

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