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たった10分で1億円を失う…カジノに狂った大富豪のスゴい負け方

5年で60億円つぎ込んだ人も
尾嶋 誠史 プロフィール

たった10分で1億円を失う……

「ギャンブルをやる前から、今日はずいぶん弱気だな……」と不思議に思っていたら、李さんの奥さんが笑いながら「この人、今日もう負けちゃったのよ」と彼の肩を叩いています。

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どうやら詳しく話を聞いてみると、僕がチェックインをしに行っている時間すらも惜しかったのか、待ちきれず、李さんは1人で先にホテルのロビー近くにあったVIP用のカジノルームに行き、そこで大金を賭けたもののいきなり大負けしてしまったとか。

しかも、その金額は1億円……。

僕がチェックインしているたったの10分の間に、なんという早業。

数々のお客様をアテンドしてきましたが、これまでにそんな短時間でそんな大金をギャンブルに突っ込んで負けてしまった人を見たことがなかったので、しばし唖然としてしまいました。

それでも、李さんは悪びれる様子もなく、

「多分、タイミングが悪かったんだ。もう一度巻き返してやる」

と言って、またカジノに戻っていきました。

結局、李さんはマカオに3日間滞在していましたが、その間に彼がカジノで負けたお金はなんと30億円ほど。

 

ものすごく運が悪かった……としか言いようがないほどに、見事に負けていました。

その後も李さんは僕のお客さんとして何度もマカオに来てくれたのですが、そのたびに、何億円ものお金を賭けては、負けて、「次こそは勝ってやる!」とつぶやきながら帰っていくのでした。

彼と出会ってから数年経ちますが、これ以上の負けっぷりの良いお客様は、まだ見たことがないかもしれません。

中国は非常に金融システムが発達しているため、自分が銀行に預けたお金は、24時間365日、いつでも動かすことができます。

ただ、中国本土からマカオへは、お金の持ち出しに制限があり、現金はもちろん、中国で現金を銀行に預けて、それをマカオで引き出す場合であっても、上限は100万元(約1700万円)だといわれています。

1700万円というと、すでにそれだけで普通の感覚では「多いじゃないか」と思われると思いますが、日ごろ何十億円というお金を動かしているVIPたちの常識からすると、まだまだ1700万円では少なすぎる……。

そこで、着金確認システムの利点を活用して、手持ちの現金を使い切ってしまった場合は、多くのお金持ちたちはすぐにジャンケットの口座を通じて地下送金し、資金を引き出しています。