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月3万円で3000万円をつくるには「無分配型」投信を選びなさい

「毎月分配型」の落とし穴
毎月たった3万円で、老後までに3000万円の「プライベート年金」をつくる。はたしてそんなことが可能なのだろうか? 資産運用会社「GCIアセット・マネジメント」エグゼクティブ・マネージャーで、著書『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる米国つみたて投資』もある太田創氏は、分配金なしの「無分配型投資信託」を選べばよいと勧める。「分配型」とはどこが違うのか? 太田氏にくわしく語ってもらった。

「複利効果」を最大限得るには

投資信託を購入する際の基準の1つめは、積立投資の効果を最大限にするために「無分配型」を選ぶということです。

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投資信託は、分配型と無分配型といって、半年、あるいは1年ごとに到来する「決算日」に分配金を支払う「分配型」と、分配金を支払わずに運用し続ける「無分配型」に分かれます。

かつて、「グローバル・ソブリン・オープン(グロソブ)」という投資信託が人気を集めたことがありますが、このファンドは毎月決算日を設けて、その度に分配金を支払うという「毎月分配型」と呼ばれるタイプでした。

投資信託の決算日は、企業のそれと同じように、一定期間中に得られた収益を取りまとめ、その中から分配金の支払いに回せるお金があれば、それを分配します。

基本的に、長期的な資産形成を行う場合は、分配型よりも無分配型の方が有利です。分配金は、ファンドの運用資産の一部を売却してから支払われるものだからです。当然、組入資産の売却に際しては、それに応じたコスト負担が生じます。

 

また、収益の一部を分配してしまうと、その分だけ運用資産が目減りするため、運用効率が下がります。「複利効果」が得られなくなるのです。

当初の運用資産が100万円として、毎年5%の収益が得られるとしましょう。毎回、5%の収益を分配して30年間運用した場合、30年後の元本と利息の合計金額は250万円になります。

一方、5%を分配することなく、元本に加えて30年間運用すると、元利合計金額は432万1942円になります。この差は決して小さくありません。これが複利運用の効果です。

しかも、無分配型は収益を分配せず内部に留保させたまま運用され、償還されるまで、運用収益に対して課税されないため、より効率的に運用できるというメリットも併せ持っています。

したがって、長期資産形成を前提にした運用をするのであれば、分配型よりも無分配型を選ぶべきです。