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小5の息子が考えた「子どもに選挙権がない理由」に考えさせられた話

大人だって「お菓子」に弱い

子どもは大人より「影響されやすい」のか

4月21日は統一地方選挙です。駅前や住宅街で演説を聞く機会が増え、自宅ポストには候補者のチラシが入っています。そこで、小学5年生の息子と選挙について話してみると「投票してみたい」と言っていました。

息子とは普段から社会問題などについて話をしています。例えば昨年春、財務省事務次官のセクハラ問題について話すと、第一声は「その人、牢屋に入った?」。日本にセクハラ罪はないから逮捕とかはされないんだよね…と話すと「じゃあ、会社をクビになった?」。昨年夏に起きた医大入試の女性差別については「信じられないよ。ひどい!」と一言。

ちなみにセクハラや入試差別については、小学2年生の娘も「そんなことがあったら、わたしが校長先生だったら、その人をクビにする」と言っています。

 

うちの子に限らず、子ども達の友達と話をしてみても、彼・彼女たちの正義感や規範意識は平均的な大人を上回っているのでは……と思うことがよくあります。それなのに子どもに投票権がないのはおかしいよね、と話すと、息子が言います。「なんで子どもに選挙権がないか考えた」と。

息子「子どもは他人の言うことに影響されやすいからじゃない?

大人だって、他人の言うことに影響されるよ。政治家の人気ってテレビや週刊誌にすごく左右されるから」

息子「子どもは『ものにつられやすい』からじゃない? 例えば『公園に面白い遊具を作ってあげますよ』って言われたら、その人に投票しちゃったりしそう」

それは、まさに大人が今、やっていることだよ。道路作ります、新幹線通します、工事のお仕事増やします……って言われたら、大人はその人に投票しちゃうからね」

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ふたりで話をしながら、こういうことは、たぶん誰かが研究しているはずだから、と思って、調べてみました。「子ども」「選挙権」「ない」「理由」でGoogle検索すると、結果のトップにぴったりの論文が表示されました。タイトルはずばり「子どもに選挙権を与えないことは許されるか?」。ベルリン=フンボルト大学のベンヤミン・キーゼヴェッターさんが書いたドイツ語の論文を、上智大学の寺田俊郎さんが翻訳しています。

論文は明治学院大学国際平和研究所が発行する紀要「PRIME」(2011年3月号)に収録されていて、バックナンバーを入手することもできるようですし、同大学の図書館データベースから一部の論文を読むことができます。

キーゼヴェッターさんは、選挙権に年齢制限をかけることを正当化するためにはそれなりの理由が必要である、と主張します。そして現時点で、提示されている理由は、正当化には十分でないと主張します。