平成から令和へ!バブル、いじめ、テロ……あの出来事がわかる1冊

現代新書とたどる平成31年史(前編)
現代新書編集部 プロフィール

平成5年、「外国人技能実習制度」スタート

現在、大きな話題となっている「外国人技能実習制度」がスタートしたのが平成5年でした。世界各地で移民難民が大きな問題となるなかで、日本は「日本人」だけで構成された国家という印象が私たちの中に根付いています。

 

しかし、実は日本もすでに「移民国家」である、ということを示しているのが、この『ふたつの日本』です。

本書の第4章でも技能実習生についての文章があり、彼らのおかれた構造的な問題について明快に述べられています。

人口減少が進み、世界では人の移動が激しくなる中、日本が移民や難民に対してどのような国になるか。それを私たちがどう考えるか。重大な岐路に立たされてる今、ぜひ読んで考えるべき一冊です。

日本はすでに「移民国家」だ。この30年間で在日外国人の数は94万人から263万人へと約3倍に増加し、永住権を持つ外国人も100万人を突破した。2019年春からは外国人労働者の受け入れがさらに拡大されることも決まっている。私たちは「平成」の時代に起きたこの地殻変動を正しく認識できているだろうか? いま必要なのは、この「遅れてきた移民国家」の簡単な見取り図だ。「日本」はどこから来てどこに向かうのか?

平成6年、大津市中2男子いじめ自殺

この年、やっと(?)僕が生まれました。生まれた年の印象的な出来事が「いじめ」というのは少し複雑ではありますが、確かに日本の子供にとって避けられない出来事だと思います。

個人的には、いじめられたことも、いじめたことも、(主観的には)ありません。ただ、卒業してから、「あいついじめられてたよな」といった話題を聞くことがありました。自分は鈍感なのか、周りに興味がないのか、何かすべきことがあったんじゃないのか、と思ってしまいます。

『いじめの構造』では、いじめがなぜ起きるかについて、日本の学校制度や、子どもたちの心理状態から論じます。そして、どうすればいじめを減らすことにつながるかについての施策も述べます。

先日、クルド人の少女に対するいじめの記事を読みました。いじめは、人間の本性に根付いたものだからこそ、なかなかなくなりません。ただ、それを減らすことは、システムや大人たちの態度によって可能です。その一助になる本です。

ついでながら、荻上チキ氏の『いじめを生む教室』(PHP新書)も名著と感じました。

逃げ出すことのできない恐怖と絶望と悪意の世界=いじめはなぜ蔓延するのか?  画期的理論をうちたてて注目される〈いじめ研究〉の第一人者が、学校でのいじめ問題の本質を平易に語る。

平成7年、地下鉄サリン事件

サリン事件が起きた当時の記憶は僕には全くないのですが、テレビやネットで見る当時の様子を見るたびに、「日本ではないみたいだ」と、感じていました。

日本は安全でテロとは無関係な国であると、世界各地でテロが頻発するこの時代ですら、そう思ってしまうのです。

そんな日本に起きた、サリン事件。その意味や背景には何があるのか、たくさんの学者や有識者の方々が考え、述べてきました。

『愛と暴力の戦後とその後』では、その背景に、日本の近代構造、そして私たち一般市民を見つめます。「もしかしたら、私たちも彼らだったかもしれない」という疑念から目を逸らすため、彼らは凶悪犯罪者として位置づけられたのではないか、という主張は、胸をズキズキと刺してくるようです。

なぜ、私たちはこんなに歴史と切れているのか? あの敗戦、新憲法、安保闘争、バブル、オウム事件、そして3・11……。〈知っているつもり〉をやめて、虚心に問うてみたら、次から次へと驚きの発見が噴出! 『東京プリズン』の作家が、自らの実体験と戦後日本史を接続させて、この国の〈語りえないもの〉を語る。

平成8年、普天間全面返還合意

昨年、翁長雄志知事が亡くなり、玉城デニー氏が新知事となりました。辺野古基地についての問題は、まだまだ解決の糸口が見えません。

昨年の春、僕も辺野古へ行ったのですが、日曜だったこともあり、抗議デモもなく、とても穏やかでゆっくりとした時間が流れる土地でした。「ああ、こういう場所に基地が作られるのだな」と、得も言われぬ思いになったことを覚えています。

ショウの撮った沖縄の海

『本音の沖縄問題』では、沖縄の日本復帰から現在まで、沖縄が日本政府とアメリカ政府、世界情勢にいかに揺り動かされてきたかを、データに基づいて客観的に論証していきます。

県民の思いを聞き、より良い未来を作るために、たくさんの人の関心が求められていると思います。個人的には、ユーチューバーの「せやろがいおじさん」の主張が、とても分かりやすく納得できるものでした。

1972年5月15日、沖縄、日本復帰。そして同時期、本土が大幅に減り続けた一方で、「復帰」した沖縄では、米軍基地の固定化、集中化が進む。その「代償」としての多額の補助金。それから40年、基地とカネをリンクしたシステムが完全に破綻しつつある沖縄で、いま何が起きているのか。沖縄人2世で沖縄に移住して15年を数える著者が、沖縄でもなかなか語られてこなかった沖縄人の本音を交え、「沖縄問題」の真実に迫る。

関連記事

ABJ mark

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標 (登録番号 第6091713号) です。 ABJマークについて、詳しくはこちらを御覧ください。https://aebs.or.jp/