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平成から令和へ!バブル、いじめ、テロ……あの出来事がわかる1冊

現代新書とたどる平成31年史(前編)

本日をもっていよいよ平成時代が終わり、明日から令和時代が始まりますね!

みなさんこんにちは、現代新書スタッフのショウです。僕も、生まれて初めての元号の変わり目に、少しドキドキしています。一方で、自分の生まれた時代が終わってしまうことへの寂しさも。令和生まれの子どもたちに、「平成おじさん」と呼ばれる日も来るのでしょうか……。

それはさておき、今日と明日、元号の変わり目にオリジナル企画をお届けします。題して、「現代新書とたどる平成31年史」。

その年に起きた印象的な出来事と、それについて深く考えるのに最適な一冊をご紹介していきます(本の刊行年とは一致していません)。平成という時代を現代新書とともに振り返ってみましょう!

平成元年、天安門事件

平成元年。日本が昭和天皇崩御に揺れた年、中国では民主化を求める若者たちを、中国政府が武力で弾圧した「天安門事件」が発生しました。

 

古代から現代に至るまで、日本は中国から多大な影響を受けながらも、今ひとつその存在を理解しきれないところがあると思います。

僕も昨夏、友達と四川省を旅行したのですが、中国の人のエネルギーや、遠慮のなさに圧倒されました。同時に、漢代や唐代の歴史的遺物に触れ、その歴史的な厚みにも驚かされたのです。

すごいけど、何だかふしぎな中国を紹介するのが、『おどろきの中国』です。本書では、天安門事件を改革開放路線に水さしたものとして言及されています。

中国という「まとまり」や中国人を理解するにおすすめの一冊です。

中国はそもそも「国家」なのか? 2000年以上前に統一できたのはなぜか? 毛沢東の権力とはいかなるものだったか? 冷戦が終わっても共産党支配が崩れなかった理由とは? 中国は21世紀の覇権国になるのか? 対症療法ではない視座を求めて、日本を代表する知性が徹底討論。真に中国を理解するための必読書!

平成2年、クウェート侵攻

個人的に、中東といえば、情勢が不安定でやや危険な地域、文化的にも地理的にもとても遠い場所、といった印象があります。もちろんその考えは中東のある一側面しか表していません。

『現代アラブの社会思想』では、宗教、歴史、政治、文化など様々な側面から、アラブ地域の思想を紐解いていきます。

その内容は、あまり幸せなものではありませんが、「現代は文化的に隔絶した他者がすぐ隣りにいる時代」(本書243p)であり、彼らの置かれた状況や思想を理解することが、この複雑な情勢に対する共感を生み出す一歩になると思います。

なぜ今、終末論なのか。なぜ「イスラームが解決」なのか。学術書からヒットソングまで渉猟し、苦難の歴史を見直しながら描く「アラブ世界」の現在。

平成3年、バブル崩壊

「失われた20年」ど真ん中世代の僕にとって、日本がバブルで好景気(!)であるとか、Japan as No.1 であるとかは、親が懐かしそうに語るものでした。

ただ、バブルというのは経済史上、しばしば起こりうるものでしょう。オランダのチューリップ革命や、10年前のサブプライムローン問題からのリーマンショックのように、歴史のそこここに見られます。

『経済成長という病』では、リーマン・ショックを下敷きにしながら、経済成長が無限に続くという神話を放棄し、成熟した未来図を描くことを提唱します。

10年前に書かれた本ですが、経済成長依存への危うさや、それとは異なる未来を描くことは、僕たち若い世代にとって、とても重要な課題であるように思います。

この金融危機は我々に何を問いかけているか。2008年夏、一瞬にして祭りは終わった。新自由主義とはなんと薄っぺらいものだったのか。表層的な原因分析や処方箋を超えて、いま考えるべき危機の本質とは?

平成4年、PKO協力法

昨今、憲法改正の議論や、増大する軍事リスクに伴い、話題となることの多い自衛隊。僕は、冷戦も知らず、戦争はとても遠い国の出来事のように思えてしまうのです。

ですが、『日本の国防』には、このPKO協力法以降、自衛隊が海外でどのような活動をしているか、設立経緯、具体的な役割、各隊の雰囲気の違いなど、短い本の中にギュッとまとめられています。

国際政治が今後どうなっていくのかはわかりませんが、その時々の論調に流されず、国防についての自分の考えを身につけられる一冊です。

混迷する普天間飛行場の移設問題、高まる中国の脅威、繰り返されるPKO派遣、加速する自衛隊と米軍との一体化……。冷戦後の20年で何が変わったのか? 困ったときの米軍頼みは、はたしてほんとうに有効なのか? 日々の断片的なニュースではわからない全論点が、一冊でわかる最良の入門書!