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日本製造業のカリスマが断言「GAFAとBATは怖れるに足らず」

間もなく世界の勝者になるかもしれない
中原 圭介 プロフィール

「データ×ハードウェア」の精密さ

坂根 コマツは、これら現場を可視化してきた、クラウド上の基盤、いわゆるプラットフォームを、多くの方々に利用していただけるように、オープンにしようということで、NTTドコモ、SAPジャパン、オプティムの3社と組んで、建設業務の生産プロセスに関わるあらゆるモノをつなぐ新プラットフォーム「ランドログ」というJVを設立しました。

プラットフォームのパートナーになったらデータを自由に使うことができ、現場の最適化に役に立てることができるというサービスは、「デジタルプラットフォーマー」のGAFAに対して、「データプラットフォーマー」ともいえるんですね。

今まで見えなかったものをデジタルデータに変えて、そのデータ活用を募ってビジネスモデルにするという世界に変わりつつあるわけです。

 

中原 GAFAやBATが消費者から無料で収集するデータと、産業の現場から集めるデータの性質は根本的に異なるといわれるが、どのように性質が異なるのか、坂根さんのお話を伺っているとよくわかります。

坂根 私がよく講演会で言うのは、世界で初めてのビジネスモデルをつくったが、我々のビジネスモデルがGAFAと違うのは、3次元データが2センチ、3センチの精度で採れたとしても機械が2センチ、3センチの精度で動いてくれないと意味がないということです。

〔photo〕gettyimages

建設機械そのものが2センチ、3センチで動くようになったり、バゲットですくったと同時に重量が計れるようになったりと、ハードの改善がデータの向上と一体となってシステム全体がレベルアップしていくというものなんですね。

中原 それが坂根さんのずっと提起してきた下請け構造の問題につながるわけですね。

坂根 そうです。この国のこういった産業構造は「終身雇用が善」といった雇用に対する考え方に起因していると思っています。欧米のみならず、中国でも企業をとりまく市場環境には波が当然あるので、仕事量に応じて現場の労働力は変動費化してレイオフすることが必要。

したがって、雇用調整の影響を受けた人をどのようにルールで手当てするかに焦点がいくのですが、日本では自分のところで雇用を変動費化しにくいので、下請けに出して変動費化してきた。しかし、下請けも同じような理由でさらに下に出す。その結果として下へ下へとしわ寄せが行って、近年は非正規雇用といった、いびつな形の雇用形態が一般化してきたと考えるべきです。多重下請け構造は余分な固定費を積み上げてきています。

だから、何といってもこの国にとっていちばんの大きな変革は、IoTのビジネスが進化することによって、日本が抱えているこの下請け構造が崩れてくるということです。