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勝ち組・無印良品がいま直面する「静かな危機」の正体

今週の「AI株価予報」で読む
マネー現代編集部 プロフィール

ファミマの「無印離れ」

良品計画が発表した2019年2月期決算は、売上高は前期比7%増を達成し、一見すると好調に映る。

しかし、営業利益は前期比98.8%の減益、計画比でも同約95%となっており、「本業の利益」を示す営業利益ベースではふるわない。さらに、国内事業だけを取り出してみると、営業利益はさらに悪くて前期比87.9%という厳しい結果である。

背景にはなにがあるのか。

「ひとつには、人手不足によって人件費アップがコスト圧力になっているのが大きい。さらに、食品を除いて客単価がマイナスになっているのも気がかりです。同社ではここ数年、日用品の主力アイテムを中心に値下げを継続することで客数や販売点数を増やす作戦が奏功してきたが、その値下げ効果がいつまで続くのかが不透明。実際、家具分野では価格見直しをしても売り上げが伸びず、苦戦を強いられている。今秋には消費増税も控えており、価格戦略を誤れば客離れを招きかねない」(アナリスト)

〔photo〕gettyimages

追い打ちをかけるように、今年1月からは大手コンビニ・ファミリーマートが1980年代から扱っていた無印良品ブランドの販売停止を決定したのも大きい。昨年からファミマは順次無印良品ブランド扱いを減らしていたが、今年に入ってから無印良品を扱っていた分をプライベートブランドに置き換える方針を明確化。無印にとっては大きな商流を失うことになった。

「家具などの分野ではニトリ、日用品などではコンビニなどがライバルとして台頭してきている。これまでの無印であれば独自のブランド力でその競争に打ち勝てたが、ブランドと価格の両面でライバルたちが一気に成長している中、安泰ではなくなってきた」(小売り大手幹部)

 

いまや同社の売上の4割ほどを支える海外事業でも懸念材料はある。

「じつは主戦場である中国で既存店売上高が前期比でマイナスに転落。北米事業でも赤字幅が拡大しています」(前出・アナリスト)

まさに内憂外患。今週の『Phantom株価予報AIエンジン』が予想する良品計画の株価も下落相場を示しており、市場には不安が広がっているかたちである。

前出・藤本氏も言う。

「今期決算は会社予想では増収・増益となっていますが、じつは純利益はマイナス予想。昨年度は有価証券売却益計上もあって純利益は増益でしたが、今期はそれも期待できない。同社の株価はしばらく上値の重い展開が続きそうです」