アルマ望遠鏡による観測をもとにした、おうし座DM星の想像図 Photo by 国立天文台

おうし座で発見! 「46億年前の姿」を残した「ミニ太陽系」

系外惑星の成因を「DM星」に探る
「地球型」「巨大ガス型」「巨大氷型」──。太陽系の惑星のできかたはかなり詳しく分かっている。一方で、太陽系外の惑星も同じようにできているのかどうかは、まだ謎に包まれている。

しかし、近年ついに「おうし座DM星」のまわりにある輪(リング)が観測され、「系外惑星のできかた」がわかる可能性がでてきた。

太陽系外の惑星のできかたがわかる!?

私たちの太陽系には太陽のまわりを回る8個の惑星があって、地球は太陽に近いほうから3番目にあたる。

ひとつ外側の火星までは、岩石でできた硬い地面をもつ「地球型惑星」。その外側の木星と土星は、ガスが集まって球形になっている「巨大ガス惑星」。さらに外側の天王星と海王星は「巨大氷惑星」だ。

太陽系 Photo by gettyimages

いまから46億年ほど前、ガスやちりが太陽のまわりを回転する「原始惑星系円盤」のなかで、これらが寄り集まって惑星は誕生した。

太陽系惑星の素性やできかたが詳しくわかっているのは、なんといっても私たちに近いからだ。火星と金星にはすでに探査機が着陸したことがあるし、水星、木星などは、ごく近くからの観測に成功している。

太陽は、宇宙に数ある恒星のひとつにすぎないので、まわりに惑星を従えた太陽のような恒星も、たくさんあるはずだ。太陽系以外の惑星である「系外惑星」も、実際に数多く見つかっている。

だが、これらの惑星系はあまりに遠い。中心にある星が太陽に似た恒星ならば、周回する惑星も太陽系とおなじようなしくみでできたのだろう。そう考えられているが、観測が不十分で確証がなかった。

国立天文台ハワイ観測所の工藤智幸(ともゆき)研究員らは、「おうし座DM星」のまわりにできている原始惑星系円盤を高解像度で観測し、中心のDM星をちりがぐるりと取り巻いている「リング(輪)」を確認することに成功した。(プレスリリースはこちら

おうし座DM星アルマ望遠鏡がとらえた若い星おうし座DM星のまわりの塵の円盤 Photo by ALMA (ESO/NAOJ/NRAO),Kudo et al.

おうし座の「太陽系」?

DM星は、地球から光の速さで行っても約470年かかる位置にあり、その質量(重さ)は太陽の半分ほど。太陽は誕生から46億年が経過しているが、DM星は300万~500万年で、まだ若い。

工藤さんらは、南米チリの標高約5000メートルにある国際協力の「アルマ望遠鏡」を使って、惑星のもとになるちりが放つ微弱な電波を観測した。