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令和最初の選挙は、やはり「衆参ダブル」になると見る3つの理由

4月末には最終決断が下される

風が吹き始めた

7月の参院選が衆参ダブル選挙になる公算が高まっている。野党の共闘体制が整わない一方、10月に予定される消費税引き上げも経済環境の悪化で延期される可能性が高いからだ。安倍晋三首相は今月末の訪米後にも最終決断する。

永田町でも衆参ダブル選の可能性に言及する関係者が増えてきた。自民党の古賀誠・元幹事長は4月8日、BSテレビ番組でダブル選について「やるべきだ。このタイミングを逃したら、解散はなかなか難しくなる」と語った。

古賀氏だけではない。立憲民主党の枝野幸男代表は3月26日に発表した「当面の活動方針」で「衆参同日選挙も視野に入れて衆議院選挙の公認候補者擁立作業を全国的に進める」と書き込んだ。与野党ともに「7月はダブル選ではないか」という見方が広がっているのだ。

 

理由はさまざまだ。

永田町の住人たちは野党の分裂状況を指摘する。野党は参院選の共闘体制すら十分に整っていない。国民民主党や自由党には「参院選比例区は野党が統一名簿を作って戦うべきだ」という意見があったが、立憲民主党は応じなかった。

立憲の枝野代表は先の活動方針で「参議院選挙の比例区は『立憲民主党』として戦うことを再確認し、20名以上を目標に擁立作業を急ぐ」と明記した(https://cdp-japan.jp/news/20190326_1488)。統一名簿の話はこれで完全に消えてしまった。

1人区についても、32選挙区中の24区に独自候補を内定している共産党に対して、他の野党は候補取り下げを期待しているが、共産は「相互推薦・支援」を訴えて応じていない。他党の側には「共産を支援したり、支援を受けるのはマイナス」との懸念がある。

4月7日投開票の北海道知事選では、共産を含めて野党統一候補として擁立した石川知裕氏が自民党候補に惨敗した。野党共闘が成立したとしても、これでは参院選勝利はおぼつかない。逆に、自民党は手応えを感じている。

ここで安倍首相が衆院を解散し、ダブル選に打って出たら、どうなるか。衆院選は1つの区で1人しか当選しない小選挙区が主舞台なので、野党も1議席を争って、互いに戦わざるを得ない。参院で野党共闘が成立しても、効果は半減してしまうのだ。

立憲は「衆院選の候補擁立を全国的に進める」という先の文言に続けて、わざわざ括弧書きで「前回他党や無所属で立候補した方で、立憲民主党と政策理念等を共有する方を含む」と書き込んだ。

これは、ダブル選の可能性をにらんで「他党からも候補者の引き抜き工作を始めるぞ」と宣言したも同然だ。枝野代表は記者会見で「参院選で連携しているので、失礼だと思う」と名指しこそ避けたが、ターゲットになるのは国民民主党である。

ようするに、立憲は参院選比例区でも衆院選でも、野党共闘路線に与せず、独自の戦いを展開する覚悟を固めている。共産も似たようなものだ。こんな野党の姿勢は、安倍政権にしてみれば「願ってもない展開」であるのは間違いない。これが1つ。

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