デザインが豊富でプライスも手頃なユニクロ。けれど、メジャーすぎて人とアイテムがかぶってしまいそうと不安に思う人も多いのでは。ファッションエディターの伊藤真知さんに、かぶりを気にせず上手く取り入れるポイントを聞きました。

撮影/須藤敬一
伊藤 真知(イトウ マチ)ファッションエディター。1979年生まれ。津田塾大学卒業後、出版社に勤務。その後フリーとなり、「VERY」「with」「BAILA」「Marisol」など、数々の女性誌で活躍。ファッションページの編集やインタビューのほか、ブランドのカタログ製作なども手がける。ユニクロをテーマにした企画を多く担当し、自身もユニクロを偏愛。本人のシンプルだけどどこかお茶目なカジュアルコーデは、さまざまな媒体で注目されている。

人とのかぶりが気になるユニクロこそ、
“どこのものかわからない”超ベーシックを選ぶ

ユニクロを着ない、あるいは着たことがないという友人になぜ? と聞くと、ほぼ全員が 「誰かとかぶるのがイヤだから」 と答えます。これだけメジャーなのだから当然、かぶる率が高い。だったら最初から着ないのは、ごもっともです。

あらためて “かぶる” とは? と考えてみると、それはユニクロの中でも特徴のあるものを選んで着るということ。個性的な柄ものや、面積の大きいワンピース、デザイン性のあるトップス……要は、 “気づかれてしまう” アイテムを選ぶことが一番の原因、です。

いまは昔ほど突飛な服はないですし、タグを見なければどこのとわからないようなベーシックな服であふれています。でもだからこそ、さまざまなブランドが自分たちの服を買ってもらおうと、色や素材やディテールに “ちょっとだけ” 工夫を凝らして売っています。でも、その “ちょっとだけ” が邪魔になる。

矛盾するようですが、ベーシックな服であふれていながらも、本当にシンプルで使いやすい服というのは、実はとても少ないのです。

形、色、素材、デザイン、クセが強ければ強いほど、万人受けから離れます。

ユニクロは店の数も多いし、それだけ売れるものを作らなければいけない。でも他と明らかに違うのは、“ちょっとだけ” の主張がない、誰にでも似合うどシンプルなもののほうが多くの人から支持され、売れるということです。

つまり、ユニクロで何を買うべきか迷ったら、そして人とかぶりたくなければないほど、「売れているもの」を選ぶべきです。実際にはきっと、かぶっているかもしれません。でもシンプルなものならば同じかどうか確証を得ることもできません (笑) 。

クセが少ない、何にでも合う、いい意味で無難なアイテムをうまく使えば、コーディネートの幅がぐっと広がりますし、一見しただけでは 「あの人と一緒」 がわかりづらくなる。着方の数が増えておしゃれに自信が持てれば、人とのかぶりも気にならなくなるのではないでしょうか。

ここで紹介するユニクロ名品は、私が買ってよかったもの、着回ししやすく出番が多かったものを厳選しました。「売れている」がゆえに、もうないものもあるかもしれません。でも選びの基準はヒントになると思いますので、ぜひ参考になさってください。

着回しできすぎる「ハイゲージのクルーネックニット」

ニット:UNIQLO /パンツ:beautiful people /ハット:SENSI STUDIO /バッグ:ZANCHETTI /靴:OLD NAVY

すでにパープル、グレー、白と持っていたのに思わず買い足してしまったマスタードは、私にとって「気分が上がる」色の一つ。
友人と会う日やハードな仕事を乗り切りたい日、寝坊して一瞬で服を決めたい朝にも!