5月 2日 世界初のジェット旅客機が就航(1952年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1952年のこの日、イギリスのデ・ハヴィランド・エアクラフト社 (de Havilland Aircraft Company)が開発した世界初のジェット旅客機デ・ハビランド コメット (de Havilland DH.106 Comet、通称「コメット号」)が、世界初のジェット旅客機として運行を開始しました。

運行路線は、ロンドン・ヒースロー空港と南アフリカのヨハネスブルグ空港間で、ローマ、カイロ、ハルツーム、エンテベ、リビングストンを経由する路線でした。

全長28.35メートル、幅35.05メートル、重量は47.6トンの機体には4基のターボジェットエンジン「ゴースト・エンジン」が搭載され、時速760キロメートルで、約4000キロメートルを飛行することができました。

航続距離は従来のプロペラ機とほぼ同じでしたが、速度は2倍になり、さらに雲よりも高い高度1万2000メートルを飛ぶため安定性にも優れていたため、その後ジェット旅客機の開発と普及が急激に進むことになりました。

しかし、離着陸時における操縦の難しさからたびたび事故を起こし、さらには高高度における与圧された胴体のくりかえし変形による金属疲労が原因で空中分解事故が発生してしまいました。乗客・乗員43名全員が犠牲となった「英国海外航空783便墜落事故」という初のジェット旅客機の大惨事は、奇しくも就航開始からちょうど1年後の5月2日(1953年)に起こっています。

改良により、第一線に復帰しましたが、より大型の次世代機の登場により、徐々に活躍の場が狭まっていきました。しかし、「コメット」で得られた教訓がその後の航空技術、とりわけ安全向上に果たした役割もまた非常に大きいと言われています。

【写真】コメット
  (上)大勢の人に見送られてのコメット初就航、(下左)コクピット、(下右)特徴的なエンジン部分 photos by gettyimages