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# マーケティング

北海道の小さな書店が思いついた「3000人待ち」のサービスとは

この「手間暇」を惜しまない
使う、集める、残す……。規模の大小にかかわらず、経営者には心得ておくべき「お金の基本」がある。それを教えてくれるのが、140億円の負債を抱えながら奇跡の復活を果たした経営コンサルタントで、著書『社長のお金の基本』もある三條慶八氏だ。長引く出版不況。そんな中、ユニークなアイデアひとつで業績を伸ばしている地方書店がある。零細企業、個人商店が生き残るためのヒントを、三條氏が語った。

零細企業が生き残るには

「棺桶型社会」。強烈なインパクトを感じる言葉です。

この言葉は、少子高齢化がすさまじい勢いで進行している日本社会の人口構成を意味するもの。かつては若い人口が多く、高齢になるにつれて人口が減っていくピラミッド型だったのに、現在では、高齢者層が厚く大きく、若くなるにつれて人口が減少しています。

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その様子をグラフにすると、欧米で使われる逆長三角形の棺の形になる。それが「棺桶型社会」と呼ばれる日本の実情です。

最近、地方の企業の顧問先の相談を受けると、不安なことを予期してしまう私は、この後、どんな方向を目指していけば活路が開けるのか、考え込んでしまうことがあります。

大企業 vs 中小企業の厳しい戦い。地方ではそれに加えて、地方社会の衰退というもう1つのシリアスな課題と向かい合わなければいけないのです。少子高齢化により市場のパイが年々小さくなる現象は、地方ではより深刻化しています。

 

しかし、どんなに厳しいなかにも活路は必ずあります。私は、得意先と一緒に、活路を見出すためにギリギリまで頭を絞り、最後の1滴まで知恵を出し合って話し合いを続けることを繰り返しています。

そうして見えてきた1つの答えが、手間暇を惜しまず、人の心に訴えかけるというビジネス手法です。

家電市場では量販店が市場を席捲し、小さな街の電器屋は苦境に立たされています。

しかし、ある得意先は、いまも売上をキープ。しかも定価販売です。この社長は、「自分の店の商圏のお客は1人たりと取りこぼさない」という方針を立て、地道にそれを実践しています。