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日本企業は「あと10円」円高でも実は余裕? 内閣府調査が示す真実

「為替安定」を所与と考える危うさ

動かないドル円相場

新年度を迎えたドル/円相場は111円台で堅調な推移を続けている。

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とはいえ、2018年度のドル/円相場の値幅は10.45円(114.55円-104.10円)であり、年初のフラッシュクラッシュの分、2018年の暦年レンジ(9.99円)よりも拡がったが、それでも過去10年間で最小だった2017年度(10.17円)と大差はない

近年、リスクオンムードが強まる時は円売り・ドル売り、リスクオフムードが強まる時は円買い・ドル買いと同じような方向に動く相場が増えており、明らかにドル/円の方向感が失われている。

 

変動為替相場制移行後の値幅に関し、小さい順に並べると上位5つのうち4つが2010年以降に発生している(しかもその4つが上位4つである)。

もはや、こうした小さな値幅が常態なのだろうか。筆者は現時点でそこまで大きな話をすべきではないと考える。近年、円安・ドル高相場で安定しているのは総じて「FRBが正常化プロセスを進めていたから」に尽きるし、今年に入ってからの動揺が抑えられているのも「そうは言っても米景気は堅調」という前提があるからだろう。

もちろん、市場構造の変化などもあろうが、1月に金利、3月に量という次元で正常化プロセスの停止を宣言した以上、過去6年と同様の展開を想定するのは危ういというのが筆者の基本認識である。