Photo by Getty Images

日銀発表の重要指数から読む、安倍総理「10月消費増税」の本気度

景況感は悪化しているように見えるが…

「日銀は現状では動きにくい」

菅義偉官房長官が臨時閣議後の4月1日午前11時40分から首相官邸で記者会見し、新元号「令和」を発表した同日、日本銀行は3月の全国企業短期経済観測調査(日銀短観)を発表した。

この「日銀短観」を受けて、翌日の新聞各紙は次のような見出しを掲げて報じた。
「読売新聞」(2日付朝刊):「製造業 景況感悪化―3月短観、中国減速など影響」、「朝日新聞」(同):「景況感 製造業は大幅悪化―3月短観、中国経済減速が影」、「日本経済新聞」(同):「景気、警戒域に迫る―大企業製造業6年3カ月ぶり悪化幅―設備投資は底堅く」――。

3紙報道の概要は以下のようなものだった。

大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)プラス12となり、前回の昨年12月調査から7ポイント低下、2四半期ぶりの悪化で、低下幅は2012年12月以来6年3ヵ月ぶりの大きさである。これは、中国経済減速など海外景気減速の影響が鮮明に表れ、先行きも悲観的な声が目立つ――などだ。

先行き見通しについておおむね厳しい分析記事が多かったが、筆者は、見出しに「設備投資は底堅く」とした「日経」の本記最後に〈(19年度予算で)10月の消費増税対策も盛っており、景気刺激に新たな政策を講じる余地は限られる。日銀による一段の金融緩和には副作用もあり、現状では動きにくいとの見方が根強い〉とあったことに注目した。

 

筆者が本コラムでときどき紹介する米有力ニューズレター「OBSERVATORY VIEW」(4月1日付)は、以下のように指摘している。

〈今日発表された短観は底堅い内容になっており、日銀としてもホッと一息だ。ヘッドラインとして注目されるDIは市場予想以上に下落しているが、輸出・生産の落ち込み(=ソフトパッチ)は設備投資の調整につながっていない。今回のソフトパッチは急減であるが、2019年度の春闘の経過を見ても、日本企業はそれなりの耐久性を持っているようだ。この段階で日銀が追加緩和を検討することは無いだろう〉

この総論を記した上で、次のように続けている。

日銀にとって、今日の短観の最大の見所は新年度の設備投資計画であったが、市場予想や最近の平均を上回る内容となった〉

この続きは、プレミアム会員になるとご覧いただけます。
現代ビジネスプレミアム会員になれば、
過去の記事がすべて読み放題!
無料1ヶ月お試しキャンペーン実施中
すでに会員の方はこちら