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経営企画部の皆さん、Excelで「経営計画ごっこ」を卒業しませんか

経営の根幹を握るからこそ

経営企画部は社長のサポート役

今回は、経営企画部の話です。

経営企画部と聞くと、なんとなく「デキる」「かっこいい」というイメージがないでしょうか。自社の経営資源の価値を見定め、その将来予測から「経営計画の策定」を行い、社長の経営判断をサポートする部門ですからね。まさに、企業経営の根幹を担うイメージです。

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私の知る限り、経営企画部の果たしている役割は会社によってさまざま。「企業経営のかじ取り役」として会社の重要な経営判断や意思決定を司っているケースや、株主や税務署、銀行など社外への報告書作成を行っているケース、社内各部門の調整や社長への報告などを行っているケースなどがあります。

会社の規模がある程度大きくなると、社長一人で経営のすべてを行うことができるわけはありませんから、社長が経営をスムーズかつ的確に行えるよう、サポートする役割を担っているというところではないでしょうか。

いずれの役割にしても、経営企画部門が本来あるべき役割を果たすためには、必要な情報を社内外から収集し、分析するという仕事が重要になります。正しい経営判断を行うためには、膨大な情報の中から、ポイントとなる情報をただしく整理することができるかどうかが鍵になるわけです。

 

情報分析システムが導入できない場合には…

情報収集・情報分析能力こそが、経営企画部門にとって必要不可欠な能力なのです。「情報を集計する業務に多くの時間を取られている」「きちんと根拠のある情報分析ができていない」といった課題を、私は経営企画部門の方からよくお聞きします。

しかし実際にはこの点は簡単ではなく、ともすれば、後ほど説明する「経営企画ごっこ」に陥ってしまう可能性もあります。

では、経営判断に必要な、情報分析とはどのようなものか、例を挙げましょう。
多くの経営企画部門に共通する検討事項に売上予算(目標)の策定があります。
過去の実績や将来の市場動向についてデータを収集し、納得性の高い根拠ある数字をまとめあげるための分析が必要になります。
そしてその結果を誰でも一目でわかるような資料にするとします。

そうした場合、ある程度知識のある人は、DWH(データウェアハウス)と呼ばれる、統合化した社内の複数のシステムから必要なデータを収集できるデータベースシステムが必要だと考えるかもしれません。

さらに、情報収集や分析をアウトソースできるサービスも存在します。
このようなサービスによりデータ分析の作業負荷は大幅に軽減されることが期待できます。

そのような優れた情報分析システムやサービスは、残念ながら、どの会社でも導入できるわけではありません。しかし、それらの仕組みがない場合、そうした分析は不可能なのでしょうか。そんなことはありません。

ここで、Excelの登場です。各商品のデータがきちんと登録されていれば、Excelのマクロ機能だけで自動化することも、難しくはないのです。

Excelマクロ機能で情報分析を自動化

「Excelなんかでそんなことできるの?いや、できる訳ないじゃないか」
「いや、Excelの表を作るだけで大変だろう」

今、そんな風に思った人もいるかもしれませんね。

経営企画部門が分析したい情報は、その都度、変わります。資料作成の情報源の入手先が極めて広範かつ多岐に渡り、また作成する資料も状況に応じて変化していくために、定型化することは到底不可能だと思われがちです。しかしそんなことはありません。

Excelは端的に言えば「表を作成する」ソフトウェアです。ただし「どのような表を作るか」の見極めが大切です。
経営に貢献するためにExcelで数値データを的確かつ迅速に集計し、分析するツールとしてExcelを活用できているかが重要なのです。
さらにAI機能の追加によって、データ分析におけるExcelの有用性は従来とは比べ物にならないほどに高まってきています。

確かに、どのような情報分析もExcelで自動化できるというつもりはありません。業務を自動化するマクロが組めなければ、情報収集そのもの、そして分析の検討そのものに時間がかかるため、劇的な時短効果を望むことは難しい仕事になります。

そして、「その分析資料の作成は本当に必要か」という見極めも重要です。

ただし、「自分はExcelぐらい使える」と思っているビジネスパーソンの多くが、実はExcelの能力を十分に理解していません。あくまで私の感覚ですが、ビジネスパーソンの9割ぐらいの人は、Excelの1%ほどしか使えていないのではないでしょうか。

Excelの機能をもう少し使えるようになれば、さまざまな業務を劇的に改善することは可能です。何も100%理解しろとは言いません。Excelの10%ほどでも使えるようになれば充分です。そして、「経営判断をするためにどのようなデータが必要か」を、正しく設定することができれば、あなたの能力は飛躍的に上がります。

「経営計画の策定」に必要な情報分析は、Excelによって効率を大きく上げられる可能性を秘めています。経営計画の策定においては、各部門から上がってきた売上や経費の予算数字を積み上げるExcel作業が発生します。

その作業が大変だと思っている人は多いと思いますが、Excelを効率的に活用すれば、そのプロセスの多くは自動化できます。

このExcel作業をスムーズに行うための2大原則があります。
・データベースファースト
・「変数」の入力セルと出力セルを分ける

この2つについて個別にこのあと解説していきますが、それ以前に、一般的にExcelにおいては「Excelで何をやるか。やらないか」の見極めが大切になってきます。時間をかけて作った数字資料がただの机上の空論、形式的なものになってしまっていては残念です。

Excelにおける経営計画の策定においては「説得力のある計画の作り方」の原則も合わせて考えておくことでより生産的な仕事になるのです。