# IPO # 米国

2019年はIPO祭り、「ユニコーン企業」優良銘柄はここに注目!

次のアマゾンが生まれる可能性あり

ユニコーン企業が続々上場

3月29日に米配車大手サービスの「リフト」(ティッカー:LYFT)がナスダックに上場した。公開価格が当初の仮条件から引き上げられるなど、IPO(新規公開株式)に対する需要は旺盛。初値は公開価格(72ドル)を約21%上回る87.24ドル、終値は78.29ドルだった。

その数日前(21日)には、ジーンズブランド「リーバイス」を展開する「リーバイ・ストラウス」(ティッカー:LEVI)がNYSEに上場。時価総額は終値ベースで86億4000万ドル(約9,500億円)となった。34年ぶりの上場を記念して、上場当日には証券取引所のトレーダーも普段は禁止されているジーンズの着用が特別に許可されたという。

photo by getty images

今年はピンタレスト(画像共有サービス)、ズーム(Web会議システム)、ウーバー(配車サービス)、 スラック(ビジネスチャットアプリ)、エアービーアンドビー(宿泊施設・民宿を貸し出す人向けのウェブサイト)、ウィワーク(コワーキングスペース)など、日本でもサービス展開する企業の上場が控えている。大型のユニコーン企業が数多く上場することもあり、今年は一段とIPO市場への注目度が高まっている。

 

米国では「中国企業」が大量上場中

簡単に昨年2018年のIPO市場を振り返ってみよう。プライス・ウォーターハウス・クーパーズのレポートによると、2018年には214社が上場。上場数が200社を超えるのは2008年以降で3度目(2013 年と2014年以来)である。

【図表1】年間の米国IPO数とバリューの推移(2012~2018年)

出所:プライス・ウォーターハウス・クーパーズHP

特筆すべきは米国企業以外によるIPOが全体の1/4を占めたことであろう。しかも、米中貿易戦争をめぐる緊張が続いている最中にも関わらず、その半数以上が中国企業であった。セクター別では医薬品、ライフサイエンスが67社と全体の3割を超えた一方、テクノロジーやメディア、テレコム関連は49社が上場した。

10億ドルを超えるメガIPOは2017年に3社だったのに対し、2018年にはテンセント・ミュージック(ティッカー:TME)など、メガIPOが9社あったことも活況を支えた1つの理由である。

【図表2】2018年の平均取引サイズは2億5400万ドルを超え、2014年以来の高水準に

出所:プライス・ウォーターハウス・クーパーズHP

音楽配信サービスのスポティファイ(ティッカー:SPOT)は、新株を発行せずに既存の株式だけを上場させ、幹事となる金融機関を介さない直接上場(ダイレクトリスティング)と呼ばれる異例の手法で上場したことも話題となった。一方、株価は去年4月に上場して以降、200ドル近くまで上昇するところもあったが、足元では高値から3割ほど低下している。

また、去年9月に上場したニーオ(ティッカー:NIO)は、高性能な電気自動車の設計・開発・販売を手がける中国企業で、中国版テスラと言われている。その話題性から上場時には時価総額が100億ドル(約1兆1000億円)を超えたが、その後低迷が続いており、直近の時価総額は上場時の半分程度となっている。

一方で、セカンダリーのパフォーマンスが好調な企業も見受けられる。電子署名ソフトウェアを手がけるドキュサイン(ティッカー:DOCU)は上場時から3割上昇、クラウド・セキュリティのジースケーラー(ティッカー:ZS)は公開価格の4倍を超えて推移している。

知名度や話題性から一時的な盛り上がりを見せた企業が、市場からの厳しい洗礼を受けているのに対し、上場時にそれほど話題にはならなかったものの、業績や業容のしっかりした企業は高いパフォーマンスを上げており、セカンダリーにおける強弱が明らかになっている。