70歳から「生命保険」を使って相続税を減らす、その知られざる手口

「死後の相続」で悩んでいる人は必読 
週刊現代 プロフィール

「月払いの終身保険」より「一時払いの終身保険」

そうは言っても、人生の終わりが見え始めた70歳になってから、生命保険になど入れるのだろうか。

大丈夫。各社、相続を意識した商品を複数取り揃えている。『生命保険 実名ランキング!』の監修者でもあるファイナンシャル・プランナーの長尾義弘氏が言う。

「相続対策でよく使われているのが、一時払いの終身保険です。月払いの終身保険もありますが、平均余命が延びていることを考えれば、こちらは避けたほうがいいでしょう。長く払うことで、戻ってくる保険金よりも多くの保険料を支払ってしまうことも考えられるからです」

たとえばオリックス生命の月払い終身保険『ライズ』で考えよう。70歳から300万円の死亡保障の保険に入ると、保険料は月額2万7327円。10年で払い込むと、保険料の総額は327万9240円となり、保険金を上回る。80歳まで生きれば、約28万円も払い損になってしまうのだ。

 

もちろん、80歳までに亡くなれば、保険料よりも多くの保険金がもらえるが、現在70歳の男性の平均余命は約16年である(厚生労働省調べ)。これから平均して86歳まで生きるのだから、損する可能性のほうが高い。

そもそも月払いの生命保険の場合、加入してすぐ亡くなれば保険会社が損をするため、事前の健康告知が必要で、心臓病やがんなどの深刻な既往歴があれば、加入を拒否されることが多い。

「したがって、既往症のある高齢者には簡単な健康告知だけで加入できる一時払いの終身保険がおすすめです。イメージとしては、1000万円の保険料を一括で支払うと、1000万円の死亡保障が得られるというものです。何の得もしないと思われるかもしれませんが、狙いは相続税の軽減ですから、これでいいのです。死亡保険金で受け取ると、一定額が相続財産とはならないため、相続税が軽減されます」(山口淳一税理士事務所代表の山口淳一氏)