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# 民泊 # 不動産

Airbnb(エアビー)が「芸大と手を組む」のには深いワケがある

じつはメルカリもシャープも!
Airbnb(エアビー)と言えば、世界各国でホームシェアリングを手掛ける民泊大手として知られる。そんなAirbnbがこのほど京都造形芸術大学と手を組むと発表し、業界内外に驚きが広がった。民泊とアートは一見無関係に見えるが、じつはそこには同社の深い戦略が隠されていた――。Airbnb Japanで執行役員を務める長田英知氏がその「狙い」について赤裸々に語った。
 

メルカリもシャープも!

もともとAirbnbは、アートやデザインとの深いつながりがある会社です。

まずAirbnb には3人の創業者がいますが、そのうちの2人――CEOのブライアン・ チェスキーとCPOのジョー・ゲビア――は、アメリカの著名な美大で、 映画監督のガス・ヴァン・サント、ファッションデザイナーのジル・スチュアートや芦田多恵などを輩出したことでも知られるロードアイランド・スクール・オブ・デザイン(RISD)の卒業生です。

またAirbnbのウェブサイトや各国のオフィスデザインも様々なこだわりを持って作ら れており、ビジネスの初期から注目を浴びてきました。

そしてAirbnb Japanでは、今年4月より京都造形芸術大学との共同研究を実施することを発表しました。なぜ芸術大学と? なぜアートと? 今回はそんな疑問に答えながら、Airbnbと京都造形芸術大学との取り組みを通じたアートとホームシェアの関わり方とその可能性について紹介していきたいと思います。

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そもそも京都造形芸術大学は、1977年に前身の京都芸術短期大学の開学から41年を迎える総合芸術大学です。現在、18歳から95歳が学ぶ日本で最も学生数の多い日本最大規模の芸術大学です。開学の哲学として「京都文藝復興~藝術を学ぶことを通じて、人間とは何か、社会とは何かを考える学生を輩出する」「藝術立国~藝術を学んだ学生たちの力で社会のより良い変革に寄与する」を掲げ、多地域・多世代に向けた芸術教育を推進しています。

Airbnbと京都造形芸術大学は、昨年12月に包括的な連携に関する協定書に合意しました。現在、両者で考えている主な取り組みは2つあります。  

一つは「次世代のホームシェアリング」をテーマとする寄附講座の開講です。同大学の情報デザイン学科にはクロステックデザインというコースが設けられています。同コースでは様々な分野・領域を横断するテクノロジーにデザインをクロスさせることによって、日常生活におけるサービスやビジネスシーンにおいてイノベーションを起こす人材を育てています。

これまでの具体的な取り組みとしては、メルカリ、シャープといった日本を代表する 企業との連携を通じ、学びの成果の製品化・サービス化などを進めています。

今回のAirbnbとの寄附講座では筆者も講師として参加し、世界中にあるユニークで感動的な場所を提供するホストと現地での本物の体験を探す旅行者をつなぐための新たなサービスを、新しいテクノロジーとデザイン教育を学ぶ学生たちと協働しながら構築することを目指します。