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成功する経営者が「トイレ」と「更衣室」にお金をかけるワケ

会社にとって一番大事なもの
使う、集める、残す……。規模の大小にかかわらず、経営者には心得ておくべき「お金の基本」がある。それを教えてくれるのが、140億円の負債を抱えながら奇跡の復活を果たした経営コンサルタントで、著書『社長のお金の基本』もある三條慶八氏だ。これまで数多くの企業を見てきた三條氏は、「トイレと更衣室にお金をかけなさい」と勧める。一体なぜなのか、本人にその理由を語ってもらった。

なぜ女性社員がやめるのか、わからない

「どういうわけか、うちの会社は女性社員がすぐにやめてしまうんです。能力のある女性にはどんどんやりがいのあるポストを任せるようにしていますし、もちろん給与にも男女の差はないようにしています。何が原因なのでしょうかねぇ。私には女心はわからない……」

とぼやくある社長さん。

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女性を活用できないようではいまの時代、成功しません。社長さんの悩みが深いこともよく理解できます。

この会社はタオル製品をつくっていて、新製品の開発など、女性の感覚はこの会社の大きな武器になっているのです。

女性社員が定着しないのは、深刻な問題でしょう。

さっそく女性社員に集まってもらい、かけ値のない本音を話してほしいといったところ、ある社員が「私、神経質なのかもしれませんけど、会社のトイレに入る気がしないんです。なるべく家ですませてくるか、お昼休みにランチに行くファミレスなどのトイレを使うようにしています」

この一言に堰をきったように、

「更衣室がせまくて汚い。しょっちゅう掃除をしていないみたいで、ときどき臭いがこもっていることもあって……」

 

「社員食堂は安くて味はまあまあなんですけど、雰囲気がいまいちで……」と口々に、社員用の施設に対する不満が飛び出しました。

いつも来客用のスペースしか知らず、来客用のトイレしか利用したことがない私には驚くような話でした。

最近の女性は職場を選ぶときの条件の1つに、職場の設備等の環境をあげる人が増えています。

なかでもトイレは最重要ポイントの1つ。更衣室の清潔さをチェックポイントにあげる女性も想像以上に多いことに気づかなければいけません。

この社長さんは古い考えのもち主で、女性社員を確保したい、そのために、と思いつくのは、給与や昇格などの男女差をなくすこと、後は出産、子育てのための支援を充実させることだと考え、それらにはそれなりに力を入れてきました。

もちろん、そうしたことも大事な課題です。

でも、最近の若い世代、特に女性は、働く環境にも大きな関心をもっていることを心に留めなければいけないでしょう。