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# 経営者

乃木坂46のCMで話題「マウスコンピューター」社長のすごい現場力

小松永門社長に聞く
乃木坂46のメンバーがネズミの耳をつけて踊るCMで知られるマウスコンピューター。創業は'93年、国内のBTO(Build To Order=受注生産)パソコンメーカーの草分け的存在の同社は、なぜ浮沈が激しいIT業界で長く存在感を放てるのか。小松永門社長に聞いた。

お客様は「安心」を買っている

当社の特徴は、受注生産のメリットを活かしていることです。まず在庫リスクが少なく、市場のトレンドについていきやすい。また大規模なラインで製造するのでなく一人が1台ずつ完成させていく「セル生産」方式をとることができる。そのため、市販の既製品よりもお客様のご要望にあったパソコンをつくれます。

これが当社の長所です。セル生産の場合、閑散期に組み立てを担当する人材の労働力を別の仕事で吸収する必要があります。だから大企業にとっては難しいのですが、従業員数約380名の当社はこれを実現しやすいのです。

 

CMの効果は大きかったです。大手企業の商品を買う時、お客様はメジャー感によってもたらされる「安心」を買っているのだと思います。乃木坂46がネズミの耳をつけて踊るCMにより、既存の顧客層以外の方にも当社製品をご購入いただけるようになりました。

よく「乃木坂46のファンだったんですか?」と聞かれますが、ちゃんと狙いがあって始めたことなんです。ただ、何回かご一緒するうちに、今や私もすっかりファンの一人になりました(笑)。

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僕は元はインテルにいました。そこで今でも覚えているのは、懇意のお客様から「営業の極意」を聞いた時のことです。

その方は「売るものがない時にこそ、お客さんの所に行くんだよ」と言いました。なるほど、利益にならない場面でも、顧客ときちんと向き合うことが長期的な売り上げ拡大に繋がるのか……と感じ、今も経営に活かしています。

社長就任後、記憶に残っているのは、当社を創業した髙島勇二が、私に経営を完全委任してくれた時のことです。愛着がある事業を人に任せきることは意外と難しいはずですが、それができることに敬意を感じます。