# 人材育成

日本企業が、人材育成を「経費」から「投資」にできない致命的理由

人材競争力が企業成長の源泉になる
平岩 力 プロフィール

人材育成の効果測定

もう一つ、別の視点からも考えたい。

「その研修、本当に効果あるの?」

人材育成に関わる方であれば、経営や上司から一度は聞いたことのある問いではないだろうか。

〔photo〕iStock

満足度調査により研修コンテンツ自体の効果測定はあるかもしれないが、本質的な人材育成の効果測定は非常に困難である。

つまり、人材育成が「経費」から「投資」にならない最大の理由は「人材育成(ヒトの成長)の効果測定ができないこと」であると考えている。

 

では、「人材育成の効果測定はどうすればよいか?ROIはどうみるべきか?」。

この類の経営からの問いにどう答えるか。人材育成を「投資」に変えるアプローチについて考えてみたい。

まずは効果の定義だが、最も分かりやすいものが社員の「LTV」ではないだろうか。

「顧客生涯価値」と訳され、社員に置き換えると、「生産性×在籍年数」を企業への貢献利益として算出できる。

もちろん、LTVを定量値としてアウトプットするにはHRテクノロジーの活用が欠かせない。次に、具体的なステップについても考えていく。

企業ごとに社員一人あたりの「生産性」の定義は異なるが(職種による難易度も異なるが)、おそらく定量化は可能であり、「在籍年数」と掛け合わせることで算出できるのではないだろうか。次に「在籍年数」を1年、3年、5年などの一定期間で区切ることで、「在籍〇年経過時点でのLTV」の評価も可能になる。