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日米首脳会談・安倍首相がトランプの攻勢をかわすための「秘策」の中身

ワーストシナリオを避けるために

政治的には「大勝利」

いよいよ「トランプの逆襲」が始まる――。

ウィリアム・バー司法長官は3月24日、2016年の米大統領選でロシアがトランプ陣営に肩入れした「ロシア疑惑」に関するロバート・モラー特別検察官の捜査報告書概要を書簡(A4版4頁)で議会に提出した。

モラー特別検察官による約2年間の捜査で約500人の聴取が行われ、これまでにドナルド・トランプ大統領の元顧問弁護士のマイケル・コーエン氏、選対本部長を務めたポール・マナフォート氏らが起訴・有罪判決を受けているが、同捜査報告書はロシアとトランプ陣営の共謀について「立証できなかった」と結論付けた。

各紙報道の中では「読売新聞」(3月26日付朝刊)の見出し<露疑惑 防戦の末政治的勝利―トランプ氏、大統領選へ追い風>が、米国政治の現状分析でもっとも正鵠を射た表現である。

 

すなわち、同紙の見出しにあるように、トランプ大統領は「政治的勝利」を掌中に入れたのである。それを端的に示すのは、「反トランプ」の急先鋒であるCNNテレビが同日夜のニュースで有名なアンカーマン、アンダーソン・クーパー氏が放った「This is a good night for President Trump」の一言である。

トランプ氏にとってはまさに”遅いXmasプレゼント”になったのだ。そもそも先のバー書簡では、日本のメディアが多用する「ロシアとトランプ陣営の共謀」の「共謀」(collusion)という言葉は一切使われていない。「陰謀」(conspiracy)の動詞「conspired」というワーディングが記述されているのだ。

さらに言えば、米国には「共謀罪」という法律が存在していない。国家に対して陰謀を企てて行動に移すと「反逆罪」(crime of treason)で告発される。なかば冗談であれ、真剣であれ陰謀を語り合っただけでは罪に問われないのだ。

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