初めての土地へのショートトリップ。限られた時間の中で、楽しく効率よく回りたい。そんな時、情報収集はローカル(地元住民)に聞くのがいちばん確実。今回、東京都大田区を案内していただいたのは、「スタジオ木瓜」代表・日野明子さん。

東京23区の中でも最も面積の広い大田区。大森駅や蒲田駅周辺などの繁華街から高級住宅地、町工場など、さまざまな顔を持つ大田区だからこそ誕生したカルチャーがいっぱい。文化的な大田区を “いいとこどり” でご紹介します。
 

映画『この世界の片隅に』の
モデルのひとつ!

昭和のくらし博物館

現在、特別展「『この世界の片隅に』~すずさんのおうち展」を開催中(2019年5/6まで)。

戦時下に広島の呉に嫁いだ18歳の “すずさん” の日常を描いた『この世界の片隅に』の片渕須直監督と浦谷千恵監督補が実際にすずさんの暮らした時代を学ぶために訪れ、作画の参考にした施設。

特別展「『この世界の片隅に』~すずさんのおうち展」では、複製原画やアイディアスケッチも初公開中。

戦後に建てられた最初期の住宅(登録有形文化財)で昭和20~30年代を再現し、当時の生活の知恵を公開している(入館料は大人¥500、小学生~高校生¥300)。

台所は、まるで今でも使われているよう。

昭和のくらし博物館
東京都大田区南久が原2-26-19
☎03-3750-1808
営業時間:10:00~17:00
定休日:月~木、年末年始
http://www.showanokurashi.com/

圧倒的なスケールに息をのむ、
川端龍子の日本画の世界

龍子記念館

近代日本画の巨匠と称される川端龍子(1885~1966年)の140点の作品を所蔵。3~4年かけて全作品が見られるように季節ごとに入れ替えて展示している。

能を龍子ならではの視点で描く。

龍子は、大衆の関心が高い時事問題や革新的なテーマを日本画に盛り込むことが多く「画壇の風雲児」と呼ばれたが、その真っ直ぐな作品は今も多くの人を魅了している(入館料は16歳~¥200、6~15歳¥100)。

本人が自ら設計したアトリエと実際に住んでいた自宅が見られる(1日3回・解説付き/10:00~、11:00~、14:00~)。
本人が自ら設計したアトリエと実際に住んでいた自宅が見られる(1日3回・解説付き/10:00~、11:00~、14:00~)。

龍子記念館
東京都大田区中央4-2-1
☎03-3772-0680
営業時間:9:00~16:30(入館は16:00まで)
定休日:月・年末年始
https://www.ota-bunka.or.jp/ryushi

知っておきたい大田区のいろは
「有名人&作品」

大田区出身の有名人

及川光博(ミュージシャン、俳優)
押井守(映画監督)
片桐はいり(女優)
庄司智春(お笑い芸人)
鈴木慶一(ミュージシャン)
沢木耕太郎(ノンフィクション作家)
田島貴男(ミュージシャン)
細野不二彦(漫画家)
丸山桂里奈(元サッカー日本代表)
森田健作(千葉県知事)


大田区を舞台にした作品

『シン・ゴジラ』
2016年に公開された日本映画。大田区にゴジラが上陸する描写がある。庵野秀明監督作品。

『梅ちゃん先生』
2012年上半期に放送されたNHK連続テレビ小説。戦後の蒲田が舞台となった。堀北真希主演。

『それでも町は廻っている』
石黒正数による漫画。下丸子の商店街が町のモデルとなっている。少年画報社刊。

『砂の器』
松本清張の推理小説。蒲田で起こった事件から物語がはじまる。新潮文庫刊。
 

PROFILE

日野明子 Akiko Hino
「スタジオ木瓜」代表。大田区在住。ひとり問屋として全国各地を廻り、作り手と使い手をつなぐ。

●情報は、2019年3月現在のものです。
※本記事内の価格は、すべて税込み価格です。
Photo:Aiko Shibata、Toru Oshima(お土産) Text:Lisa Nagamine Illustration:Hiroko Shono