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駅からの距離、予算、築年数…マンション選びで「何を妥協するか?」

こう整理すれば解決する
「買っていいマンション」は、どう見極めればいいのか? その問いに答えてくれる「目利き」がいる。累計5000戸、20万ページの「ガチンコ評価レポート」を30年以上書き続けてきた住宅アドバイザーで、著書『マンション大全』もある三井健太氏だ。誰しも最高のマンションを選びたいもの。しかし、予算の都合で、妥協しなくてはいけない部分も出てくるはずだ。そんなとき、何をあきらめるべきか? プロの目で、丁寧に整理してもらった。

妥協するなら何を選ぶ?

東京圏の一部エリアでは、物件固有の条件によるとはいうものの、10年経っても値下がりしないどころか、値上がりしているマンションもあるのは確かですが、本来、建物は完成したときから老朽化が始まるのですから、経過年数によって価値が下がるのは当たり前と言えます。

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同じ中古マンションでも、値上がりするマンションと値下がりするマンション。この差は、どこから来るものでしょうか? それは、需要の多寡によって生まれる結果です。

東京の人気住宅地ではマンション開発が難しく、新築マンションは滅多に販売されません。いきおい、そこに住みたい人は中古へ向かうしかないわけです。その結果、人気住宅地の中古マンションは値が下がりにくいという傾向が現われます。

一方、首都圏でも10年で新築時の半分に下がってしまった極端な例が少なからずあります。これは、その地域における需要が供給を大きく下回るためですが、それだけでもありません。

その地域の中でも条件が特に良くない物件だからです。何が良くないかを一言でくくることはできませんが、物件固有の条件によることだけは確かです。

需要の少ないエリアでは中古価格は下がりやすく、需要の高いエリアであっても、固有の条件によっては、やはり下がります。

 

どのような地域にせよ、少しでも高く売れそうな物件を選びたいものです。

とはいえ、条件が全部揃うマンションは中々ないものです。従って、あちらを立てればこちらが立たずと悩み、迷う買い手さんは少なくありません。

そこで、優先順位を設けて後順位の枝葉末節部分は切り捨てるような選択態度が必須です。それでも簡単ではない現実があるようです。次のようなご相談事例が最近ありました。

「駅に近いことを優先するべきであることは分かるが、駅近物件には満足できるものがないと悩んでいる。そんなとき、駅から少々遠いこと(徒歩12分)を除けば満足度の高い物件を発見。駅近を優先順位のトップに掲げて探して来たが、それを捨てても購入したい。

だが、20年くらい住んだら売却するか賃貸する予定なので判断に迷う。あまり高くは売れそうにないし、賃貸するにしても家賃は高く取れない。が、環境も建物の内容もいい。どうしたものか」と。

このような場合、次のように考えを整理してみることをお勧めしたいと思います。