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サザンから星野源まで…平成の名曲ベスト50を決めよう

異論が出るかもしれないが、でも納得

イントロを聴くだけで思い出がよみがえる「平成の名曲」が誰しもの胸の内にある。今回決定したランキングを見れば、そんな曲を再発見できるはず。あらためて聴き返しながら、次の時代を迎えよう。

サザンが封印した曲が1位

平成の30年間で、私たちの心をもっとも震わせた名曲は何か?

あらためて音楽事情に精通した識者と、40代以上の本誌読者にアンケート取材を行った。その結果を独自に集計して、ページ末の表にまとめた。さっそく、ランクインした曲をみていこう。

第1位は、サザンオールスターズの『TSUNAMI』である。'00年のレコード大賞受賞曲。昭和53年('78年)年にデビューしたサザンは平成に入り、ますます輝きを増した。

一方で、この曲は大ヒット曲でありながら、発売から11年後に東日本大震災が発生して以降、ライブで一度も演奏されていない。アナウンサーでラジオ番組『上柳昌彦 あさぼらけ』(ニッポン放送)のパーソナリティを務める上柳昌彦氏が語る。

「聴いた瞬間にこの曲が好きになりましたし、発売後は本当に毎日のように番組でかけていました。ただし、私も東日本大震災以降、かけるタイミングを失っていました。

そんなときにコラムニストの故・勝谷誠彦さんが、『それとこれとは別』と言って、早い段階でご自身の番組で流したんですね。それはグッときました。これからもかけ続けていきたい曲です」

桑田佳祐自身は、この曲について、インタビューで「別の箱にしまっておこうと思いました」と明かしながら、昨年8月に発売されたベストアルバムには収録した理由を、「あらためて〝あの日を忘れない〟という想いも込めて」と語っている。

ラジオDJの赤坂泰彦氏が言う。

「3・11の後、聞こえ方、受け取り方が変わった歌はいくつもありますが、これほど私たちの胸に深く刻まれた曲はありません。当時は自粛した曲が、私には今、復興の象徴の歌に聞こえます」

ライブで聴ける日がきっと来る。日本人にとって、『TSUNAMI』は特別な曲となった。

 

中島みゆきが平成に送り出したヒット曲、『糸』と『地上の星』には多くの声が寄せられた。

「みゆきさんの曲はいつまでも古くならないんです。若いころに聴いた曲を、60歳を過ぎてから聴くと、新しい良さが見つかり、より染みてくる。それが見事です。

『糸』は最初に聴いたときは恋愛の歌だと思いました。ですが、年を重ねてくると、男女のことだけにとどまらない、出会いや縁の大切さを歌っているように感じます。味わい深いですよね」(上柳氏)

「NHK『プロジェクトX』のテーマソングだった『地上の星』は中高年にとっての応援歌。バブルがはじけて、また頑張らないといけない、でも元気が出ないという人たちの心に響いた。現実はシビアだけど、立ち上がれという思いを伝えた曲だと思います」(元ニッポン放送社長でポピュラー音楽研究家の亀渕昭信氏)

今回は一人のアーティストにつき、1曲を選出した。そのため、わずかな差で『糸』がランクイン。'70年代、'80年代、'90年代、'00年代でシングル売り上げ週間1位を獲得した中島みゆき、次の時代にはどんな名曲を聴かせてくれるのだろうか。