キャンプ、オープン戦で結果を残した注目のルーキー・小園(広島・左)と藤原(藤原)(photo by gettyimages〈以下同〉)

「セの優勝候補は巨人、パの台風の目は楽天!」と予想する意外な根拠

球界の兄貴、20年めのペナント予想

聞いていて思わず吹き出してしまうトークの面白さと気前の良さから、後輩たちから兄貴と慕われている金村義明氏。

1999年に現役引退し、評論家となってから20年。毎年全12球団のキャンプを取材してきた。この節目の年のキャンプは、注目のルーキーたちを中心に、これまでの中で最高潮といってもいいくらい、見所が多いキャンプだったらしい。

 

名球会入りまちがいなしの素質

1999年に現役を引退して、評論家デビューしてから20年め、今年のキャンプもきっちり12球団全部回ってきましたよ。

これまでの20年間で、今年ほどたくさんの高卒ルーキーが注目を集めている年はなかったんちゃいますか。

1位指名された根尾昴(中日)、藤原恭大(ロッテ)、小園海斗(広島)、吉田輝星(日ハム)、甲子園優勝投手の柿木蓮(日ハム)。みんな会ってきました。

そのなかで、いちばん目についたのは、広島の小園でしたね。

まず、元サッカー選手のお母さん、陸上選手だったお父さんから引き継いだ身体能力が半端じゃない。守備についてはすでにプロの一軍レベルですし、打撃についても3年後には丸の穴は埋めるでしょう。母校の報徳学園の後輩だから贔屓しているわけじゃないですが、今から名球会入りするのはまちがいないと言ってもいい素質です。

緒方監督は、「小園は二軍で大きく育てる」と言ってましたけど、評論家みんなが、「開幕一軍でいける」と評価する逸材ですよ。

走攻守三拍子そろった逸材・小園。高校日本代表でもショートを守った

根尾は、人気では中日を背負うくらいの存在になってますが、今の力では、一軍はちょっとしんどいんちゃいますかね。彼が中学生のときから見てますけど、あの頃がピークだったと思ってます。中学時代は化け物でしたけど、高校では「あれ? 成長が止まってしもうたかな」という感じでしたね。でも、それだけポテンシャルが高いということで、図抜けて頭がいい選手だから、遠からず上がってくると思いますが。

左から根尾、吉田、藤原。

ロッテの藤原はいいっすねえ。石垣島のキャンプでだいぶ絞られて、やつれてましたけど、あのバッティングは魅力です。高卒ルーキーであれほどバットが振れる選手はなかなかいませんよ。足もあるし、一軍で活躍するのはいちばん早いかもしれませんね。

藤原の新人離れしたバットスイング。1年めでレギュラー獲得なるか

高校野球に金属バットが導入されてからの高卒新人野手は、プロ入りすると、まず木製バット(芯に当たらないと飛ばない)に慣れるのに苦労しました。甲子園で5割、ホームラン3本打ったボクでさえ、最初のキャンプでは、フリーバッティングで打球が内野の頭を越えませんでしたから。

ところが、今の高卒ルーキー、特に甲子園常連校で活躍したような選手は、ボクらの頃と違って、高校時代からプロ入りを目指して木製バットで練習をしてます。小園なんか、2年生の時から全日本に選ばれて、木製バットでホームラン打ってますからね。

今の若い選手はほんとによく練習します。休みの日でも自主的に練習してる。日本ハムの荒木(大輔)二軍監督が、「今の子にはなんにも言うことはない」って言ってましたよ。ボクなんかいつも「どうやってさぼろうか」と考えてましたからね。大違いです。それに、昔は18歳のルーキーなんてお客さんみたいな感じだったのに、今の子は物怖じしませんから、平気で先輩につっこんだりしてますよ。

新人を受け入れる側も変わりました。ボクらが入った頃は、よくいじめてくれる先輩がいましたけど、いまはそんな牢名主みたいなやつはいませんから。いじめるのが恥ずかしいような空気ですよ。

そういう意味でも、今年の入団した高卒野手は、プロの水に慣れるのが早いだろうし、活躍するのも早いんじゃないですか。