料理家の山脇りこさんによる連載「ごきげんは七難ふきとばす~50歳からの養生日記」。山脇さんの周りで、厳しい糖質制限をした女性5人のうち、2人が骨折し、1人がアキレス腱を断裂したということを、前回の記事でお伝えした。今回はその詳細をご紹介しよう。

今までの「ごきげんは七難ふきとばす~50歳からの養生日記」はコチラ

「糖質制限ダイエット」が一転…

私との関係、距離感が様々な上、けっこうプライベートなことなので、年齢と行った糖質制限の内容だけを、個人を特定できない範囲で書いてみる(それぞれにこのような形で書かせてもらうことを連絡し、了解を得ました)。

Aさん/50歳 パレオダイエット(Paleolithic diet)と糖質制限を実践。パレオの場合OKのフルーツ、一部の穀類(ひえとか粟)もすべてやめ、1日の糖質を極力ゼロにする厳しい糖質制限(いったい何を食べるの?が私の最初の感想)。毎日食事内容をジム(栄養士)に報告。週に2回の筋トレ+有酸素運動 NY在住。秋に実施。

※パレオダイエットは俗にいう原始人ダイエット。農耕前の石器時代に人類が食べていた食生活を実践するというもの。米や麦、砂糖、などはNG。肉や魚も自然な方法で得られたもの、野菜も自然栽培のものにするなど、厳格にやるとかなり食べられるものが限られる。

普通のスーパーで買うとしたら、ここにあるものはほとんど食べられない…? Photo by iStock

Bさん/51歳 1日の糖質を30g以下にする厳しい糖質制限。(例えば、トーストなら1枚程度)トレーナーに食事内容を毎日報告する。あわせて週1~2回の筋トレも行う。冬に実施。

Cさん/47歳 1日の糖質を50グラム以下にする糖質制限。書籍をもとに自分で管理。定期的にジムに通う。冬から春に実施。

Dさん/49歳 1日の糖質を100gほどにする糖質制限。週に2回トレーナーと筋トレをする際に食事内容を報告する。春に実施。

Eさん/36歳 1日の糖質を100gほどにする糖質制限。食事は自分で管理。週に3回の筋トレ。夏に実施。

時期はそれぞれながら、私はこの5人の経過を期せずして知ることになった。というのも、彼女たちと、間隔はまちまちであるが、時々会う関係だったからだ。(AのNY在住の彼女とは始める前と減量後)

1ヵ月で7キロ減の「後」

Aさんは、1か月厳格に続け、7キロの減量に成功したところで、日本帰省中に地下鉄の登り階段でつんのめり、手をついたら、手首を骨折し緊急手術した(ひびもあり、非常に難しい骨折だったそう)。ここですべての制限をやめた(私も意見した)。案外、時間がかかり、今もできない動きがあり、完治はしていないという。現在は5キロ戻ったそう。

Bさんは、厳しい糖質制限を3か月まじめに続け、9キロの減量に成功。その直後に、ちょっと高めの階段で踏み込んだ時に、アキレス腱を切ってしまった。外科的な措置をとらずに治療したこともあり、完治に1年半ほどかかった。そのころには元の体重に戻ったよう。

Cさんは、2ヵ月ほどで8キロ痩せた。その後も継続していたが、自宅で転倒して足首を骨折し、ボルトを入れる手術を受けた。完治に1年近くかかった。もちろん、医師にも言われ糖質制限はやめた。生理もこの期間になくなったという。

Dさんは、1ヵ月ほどで5キロ痩せたが、そこで自らかなりゆるいものにシフト。現在はトレーニングだけを続けていて、体重はほぼ元に戻っている

Eさんは、3ヵ月で8キロほど痩せ、今は厳格な糖質制限ではなく、ゆるやかに、食べ過ぎたときに行っている。体重は3キロほど戻ったそうだ。

まさか手をついただけで、手首が折れるなんて。