さらに仕事では同じ“働く母”というカテゴリーに属しているのに、前述の女性同様、自分との環境の違いにモヤモヤすることも多々ありました。

自分の親が同居または近所に住んでいる、パートナーが時間の都合がつきやすい仕事をしている、融通の利く信頼できるシッターさんをみつけられた、子どもが病気にほとんどかからずさらに自立している、出産前同様にやりがいのある仕事に希望通り就けた、子持ちに働きやすい時間帯の仕事を担当できた、なにより夫の協力と理解がある!!などなど。

他人にあって自分にない物を探すのはいとも簡単です。だって人生ってそもそも不公平ですから(笑)。生まれたその日から、スタートラインも人生のステージも人それぞれ違います。努力ではどうにもならないこともある。

“ないない探し”は自分を苦しめるだけでした。

他人のものを羨んで、自分の選択を後悔し、変わらない環境を嘆いても、事態が好転することはありません。それより、自分にあるもの、与えられたものをいかに大きく育てていくか。「やっぱりベテランは違うね!」この言葉をいかに沢山言わせるか。

勿論アナウンサーという特殊な職業からか、当時はまだ“そんなことよりとにかく若くて可愛い子を!”という風潮は随所に残っていました。現場でロケ開始前に制作会社のスタッフに露骨に言われたこともありましたね。「仕方なくお前を使うことになったけどさ、本当は若手のアナウンサーが良かったんだよね~」と。

そんな時はいつも以上に成果を出せるよう頑張り、もう一度その仕事に呼ばれればこちらの勝利です。そして誰にも見つからないように夜寝る前に心の中で祈るのです。「あいつ、仕事全部なくなれ~~~」と(笑)。

 そして、あの頃とは違う……はず

ただ、これは5年以上前の話です。

働く女性をとりまく環境はどんどん変わってきています。また私自身も、二人目の育休復帰後はまた違った思いを抱きました。まもなく訪れる三人目出産後も、きっとまた今とは違う感情を抱くでしょう。

一見同じような状況でも、妊娠中の体調も、産後の環境も、子育てと仕事のバランスの考え方も人によってさまざまです。そして時とともにその全てが変化していきます。特に初めての出産・子育ては戸惑うことばかりでしょう。でも、それらを理解してくれる環境が、あの頃より整ってきているはずです。

たとえ未だに“子どもがいるから”“時短をとっているから”というだけであなたの評価を下げるようなどうしようもない会社だったとしても(笑)、独身時代に真摯に向き合い築いた仕事の信頼は産後も揺らがない、と私は感じます。

見ていてくれている人が必ずいます

だから、これから妊娠・出産をする人は、どうぞ安心してその日を迎えて欲しいのです。

*毎月第一週の水曜日公開予定、次回は5月1日予定です!

初めての妊娠。出産予定日が2ヶ月ちがいの中学からの親友と。 このあと、第2子も1ヶ月違いで出産!! 3人目は…まだ親友からの妊娠報告はありません(笑) 写真提供/中村仁美