今回は、「お金」に正面から向き合うこと、「お金」について話すことについて皆さんと一緒に考えてみたいと思います。そこでまず、皆さんに質問です。
「もし突然、10億円をもらえることになったら、皆さんはどうしますか?」
10億円をもらえる理由は、相続でも宝くじでも、なんでも構いません。
私は人と雑談するときなど、さまざまな場面でこの質問をします。フェイスブックに書き込んだときは、150件近くもの意見をいただきました。
「10億円あったらどうしたいか」という質問には、人を思考させる力があります。
これが「自由な時間があったら何がしたいですか?」という質問だと、答えは「持っているお金でできること」に制約されてしまうでしょう。しかし10億円あるという設定のもとでなら、時間やお金の制約から解き放たれて「どうしたいか」を考えられます。
これは10億円という金額もポイントです。1億円では都心でいいマンションを買うくらいでなくなってしまいますし、100億円ではリアリティが感じにくいでしょう。「時間やお金の制約がなかったら、本当はどうしたいのか」を自由に考えてもらうには、「10億円もらえたら」という設定が効果的なのです。
フェイスブックに寄せられた声は、実にさまざまでした。
「起業する」という人、「好きな会社の株を買う」という人、「困っている人を助けたい」という人、「会社を辞めて旅に出る」という人、「学生になって勉強したい」という人。
さて、皆さんはどうでしょうか。読み進める前に、皆さん自身がどう思うか考えてみてください。